鈴鹿サーキットでのドリームカップは、車検でもドライバーのチェックが厳しく、ヘルメット、ウェア、手袋、靴などを厳しく検査されます。どうも、オーストラリアでのワールドソーラーチャレンジなどはそのようなドライバーの安全装備関係の項目はなさそうです。毎年、海外チームのヘルメットは日本での借用ですし、ウェアは普通の木綿の作業着のつなぎ、手袋はタクシーの運転手さんが愛用している薄手の白の手袋です。彼の地のレースではどうも、ヘルメット無し、ウェアも自由、靴も自由のようです。なんともおおらかでいいですね。昨年のオーロラチームのドライバーの靴はスキューバダイビング用のゴムのものでした。練習走行で雨が侵入してかなりウエットだったからかな??
ローマでは夏の夜、飲み物を片手に街をぶらぶらするのは治安向上の為に禁止されているとか。お店もビール、ワイン、アルコール類、からソフト飲料、水さえも夜10時から朝の6時までは売ってはいけないそうです。当局は市民の安全を確保するためとか言っていますが、ほとんどこの法が守られていないのが事実だそうです。観光客がよく訪れるあのスペイン広場の階段のところでも食べたり、飲んだり、ゴミをポイ捨てするのが、今年の3月から禁止されているそうです。これもほとんど守られていないとか。守れない法を施行していて当局はどういうお気持ちでしょうかねぇ。
海外チームの食べ物でビックリしたのは、2001,2002年と参加した、キャンベラ大学チームでした。最初の年に来てよほど食べ物に苦労したのか、翌年にはソーラーカーの梱包と共に大量の食料を同梱してきたのです。ところがこれが税関にて指摘され、荷物の持ち込みは許されたのですが、食料は駄目になりました。目の前にご馳走があって「見るだけで、食べれない」状態で可愛そうでした。食欲のある年代だけにお腹一杯自国より持ってきたものをお腹に入れて頑張ってもらいたかったのですが、残念でした。成績はというと、前年にリチウムイオン電池で危険な状態だったので、鉛電池に変えて出場でしたが、このクラスで鉛電池での出場は結果が最初から見えているような結果でした。
母国を離れてのレース参戦は生活の部分でも大変です。それでもオーロラチームはこのところ3年連続での参戦ですから、鈴鹿の生活にもある程度は慣れています。昨年は深夜遅くまで調整をしていて夕食にもいけず監督のデイビッドがチームのみんなにとピザを買ってきてごちそうしたのです。しかし、彼はそのピザの値段にびっくり。どうも、オーストラリアでレストランに行くのと同じくらい高かったと言っていました。ですから今年はピザはありませんでした。その代わりは「ほっかほっかハンバーグ弁当」でした。口に慣れたものを食べないとそこ力がつきませんが、そんな事を気にしていたら空腹は満たされません。でも、彼ら以外と少食でした。
好天時に勝負をかけるソーラーカーの弱点それは、雨です。技術規則には雨天対策もうたわれています。しかし、車検でもその項目はなくある意味では盲点になっています。今年のような台風下では予期せぬ事故の可能性が多いといわざるをえないでしょう。オーローラチームも昨年の練習走行、そして今年の本番と雨を経験しました。雨の進入はいたるところから発生。車輪からの巻き上げてくる水量もかなりの量です。車体の下半分は構造的に至る所に補強のリブがあるのですが、これが雨水を溜めることになり電気部品を危うくは水没、そして最悪にはショート。ドライバーへの感電等も予測されることです。大きな事故は発生していませんが、雨対策侮れないことです。
実験車的な車だけに部品の呼び名もさまざまです。技術規則にうたってはあるものの各チームでいろんな呼び方をされています。まして海外のチームとなれば言葉の違いもあって部品の呼称は違ってきます。その一例は今回オーロラチームがテスト走行時に破損した「ウインドゥ」です。別名「キャノピー」とも言われますが、オーストラリアチームはこれを「バブル(泡)」と呼ぶのです。形からすると水滴が落ちる時の形ににているのでその様な呼び方をするのでしょう。他には、「カバー」「オーバーヘッド」などユニークな呼び方をしているチームもあるようです。
ソーラーカーのタイヤはミシュランとダンロップが主流ですが、日本国内ではミシュランは入手困難で国内チームは大部分がダンロップを履いています。逆に海外チームはダンロップが入手しづらく、当初は普段のレースで使っているミチュランを使っていたのですが、スズカサーキットの舗装表面とコースのハードさから、ミチュランの耐久性が適していない事から、ダンロップに替えています。なにしろミシュランでは車検のブレーキテストをしただけで表面のゴムの部分が無くなり下地の白い部分が露出してしまうくらいに鈴鹿の舗装がハードなのです。
暑かった夏も終盤になりましたが、ソーラーカーの季節も終盤んなのでしょうか?南半球のオーストラリアはまだまだ冬の寒さが残っておりますが、昨日電子メールで今回の鈴鹿のレースで破損したキャノピーを再製作にかかるとのこと。どうやらいろいろと準備があり、オフシーズンも忙しいのがチームのようです。オーロラーチームはもう一つ、新しい車を製作中です。この新車は車体重量を相当軽減するのに成功しているようです。来年の鈴鹿の出場が決まればおそらくこの新車で挑戦してくると思います。
アメリカでは肥満が健康の大敵として肥満追放キャンペーンが行われていますが、そのキャンペーンに肥満者協議会なるものが抗議しているとか。別に肥満であっても一生高血圧、糖尿病、心臓病と無縁でくらせる人がいるのに、今の肥満追放キャンペーンは肥満の人がまるで魔女でもあるかの如く運動しているとの抗議です。別に太っている人が他人に害を与えているのでも、ないですし。他人の体型になんだかんだ言って欲しくないですね。健康管理も逆に痩せていて健康そうな人よりも、太っている人の方が関心を持ってやっておられるようです。痩せていようが、太っていようがお節介はいやですね。
少子化で悩んでいるのは日本だけではないようです。南半球のオーストラリアでも深刻のようです。そこで政府が考えたのが赤ちゃんの誕生にボーナスを支給することで。今年の7月1日以降の誕生に支給と決まるや、帝王切開での誕生を7月1日以降に遅らせるやら、いろいろと動きがあったようです。とある病院では例年7月の2週間で95人だった、出産が126と増加したとか。出産さえも金次第でしょうか?でも、出産の前にはなすべきことが、なされないと妊娠にもつながらないのでしょうが。こちらの方もボーナスを目指して一気に頑張る、ってな具合にはいかないでしょうね。
鈴鹿サーキットのコースでソーラーカーにとってもっとも苦しいのは上りのS字でしょう。凡そ30mくらいの高低差を駆け上らなければならずもっとも性能の差が表れる所です。海外チームもここで苦労するのです。鈴鹿のコースはカーブが多い上にのぼりが苦労すると言っています。大陸縦断のようにゆったりとしたコーナーでどんどんと走れるのではなく、すぐにカーブでブレーキ、すると回生電流が発生、するとすぐに上りで電力を消費。この繰り返しですから、車にはかなりキツイコースです。アメリカより来たソーラーモーションはS字でリチュウム電池が大爆発、車両が炎上したのです。いまでこそリチュウム電池は増えましたが、そのころはリチュウム電池が珍しく、管理手法も確立しておらず、事故につながったようです。
今年は私の地元鈴鹿からも鈴鹿高校が夏の大会に出場しています。が、今年はもう1校、宮崎の佐土原高校も応援しています。と、申しますと8月1日に鈴鹿サーキットで開かれたソーラーカーレース2004でその学校の先生方にお会いし、甲子園にでるとの事をお聞きしたからです。ただ漫然と見ているより何がしらの縁で知っている学校がでればそのチームを応援しながらテレビを見る方が楽しいです。幸い佐土原は第1戦を勝ち抜いています。今大会は2校の応援で楽しんでいます。
ソーラーカーの駆動はDCインホイールモーターです。オーロラチームはこれを今回2個用意してレースに臨みました。ところが練習走行で駆動輪が発熱していたのでピットインして分解してみると一つのマグネットが緩んでいて接触していました。この他にも今回このモーターのトラブルで分解組み立てを何度していたやら。駆動力だけに神経をつかいました。さいわい本番ではこのモーターの交換はなくて「ほっ」とした次第です。??百万もする高価な部品だけにこのようにモーターのスペアを持っているチームはまれでモーターがトラぶればリタイアがほとんどのようです。
今年のドリームカップには4チームが新たに挑戦されました。車のレースとしてはメジャーではありませんが、それでも新たな挑戦車があるので関係者としてはうれしいことです。レースの場は懐かしい人たちとの出会いの場でもあります。我がオーロラチームも芦屋大学チームと技術的な交流を持っていて監督のデイビッドが芦屋チームを幾度となく訪れているようです。芦屋大学チームのソーラーパネルの約半分はオーロラチームがレンタルしているものです。シリコン系のものとは色、輝きがまったく異なり変換効率が抜群のようです。昨年、芦屋チームが優勝した折は隣のオーロラチームとお互いに優勝を喜び合っていました。
先日、NHKテレビで象の特集をしていました。タイでは象をブルドーザーかトラックの様な使い方をしているのを見てビックリしました。昔から家畜とよばれて日本でも馬、牛などは機械の発達していない昔は同じような使い方をしていたのですが、最近そのような動物の使われ方を見慣れていない私にとっては驚きでした。そんな事を思っていると動物同士の闘いのゲームに動物愛護団体からクレームがついたとのニュースを目にしました。それは闘犬だそうです。そういえば四国土佐の闘犬はどうなったのでしょう。スペインの闘牛も何かクレームがついたようだし。石垣島かどこかでも闘牛は盛んだったようだし、チャボの闘いもあったし。考えて見ると人間って結構他の動物を戦わせそれを見て自らの闘争心の高揚をさせているのですね。