俺はワルポンだっ!

ちょいワルおやじを卒業したワルポンの斜め下から見た現代社会

『みなみの桜』

2008-03-02 13:53:28 | Weblog
男ばかり5人で伊豆に河津桜を見物に一泊で出かけました。

見物と言うと、物見遊山で出かけたようで、一緒に行った皆さんにお叱りを受けますので、もう少し、はっきり申し上げますと、河津桜の写真を撮りに行ったのであります。
一行のうちのY組の3人は金曜日の朝から、G組の二人は夕ご飯に間に合うように出かけたのです。

Y組というのは、悠々自適の生活をおくっておられる方々で、悠々の頭文字のYをとってY組と呼ばれていますが、決してヤングのYではありません。
皆さんの現役時代は企業戦士であり、会社人間であり、夫々に出世の階段を上り詰められて、お子様も独立され、夫婦お二人だけで仲良く、何一つ不自由の無い、ゆとりの生活を送っておられている方と、お見受けいたしております。

G組のGは現役のGで、ジジイのG(ジー)ではありません。
まだまだ現役の企業戦士真っ只中、G組には4人いるのですが、そういうことで今回の参加は二人だけ、あとの二人はお仕事で欠席です。

Y組のN氏は鼻ひげをはやして来て、戦国時代の武将のような、なかなかの貫禄です。伸ばし始めて10日目とのこと、「奥さんが嫌がりませんか」と聞きましたら、「いや、『似合うわよ』と惚れ直されたよ」と、のろけられました。嫌がられるどころか、逆に、伸ばすことを奥様に勧められたのがきっかけとのこと。
あまりにも仲良く永いこと連れ添って来た上に、二人だけの生活となったので、「ひげを伸ばす前の顔に飽きが来た」から、気分一新のためにと言うのが真相ではないか、と仲間のご意見。

会社人間のG組は「亭主元気で留守がいい」と云われてもしょうがないけれど、つまるところ、結局、Y組も「タンスにゴン」の状態にあるらしい。

☆       ☆       ☆       ☆

ホテルでの夕食後、部屋に集まって再び酒宴を張りました。

先発隊であるY組が行って来た河津の感想は・・・
・ 桜の木が小さい
・ 人が多い(このシーズン、毎年100万人の人出があるらしい)
・ 電線がある
・ ガードレールがある
・ 屋台が出ていて干物の焼ける匂いが臭い
・ 歩く道路が汚い
・ 飲んだ喫茶店のコーヒーがまずい
・ コーヒー屋の女将がババアすぎた
・・・などなど、桜の写真を撮りに行ったのですから、当然のご意見もありますが、中には、あまり関係ないのも混じっていて、全体として河津の印象は最悪で、明日は行かないことになりました。(河津の皆さんごめんなさい。Y組の意見であり、ワルポンは聞いていただけですので悪しからず)

と言う事で、明日は「みなみの桜」に行くことになりました。

・・・就寝零時。

翌朝6時起床。

多々戸浜の海辺を散歩後朝食。

9時出立。
下田駅でレンタカーを借りるため、ホテルのバスに乗る。
20人も乗ると一杯になるようなマイクロバスは、ほぼ満杯となって、ホテルの従業員たちに手を振られての、ちょっと恥ずかしくなるようなお見送りを受けながら、バスはゆっくりと走り出しました。

カーブの度にアノラックの裾が引っ張られるような感じがしたので見ると、隣のご夫人の大きな立派なお尻の下敷きになっているではありませんか。彼女も気づいてワルポンの横を掴んで引っ張り上げて尻から外してくれました。

「袖摺り合うも多生の縁」どころか、「お尻の下敷きの縁」だったのですから、申し訳ないと思ったのか、気を使って話しかけてきました。

「これからどちらに行かれるのですか?」
『レンタカー借りて、みなみの桜へ行くんです』
「私たちも、レンタカーで石廊崎に行くのですけど、桜を見についていこうかな」と旦那さんとおぼしき斜め後ろの補助イスを見やる。
『河津の桜はもう見ましたか?』
「電車の中から見てきました。でも、混んでるみたいで行きませんでした」と、ここでも河津はいまいち評判芳しからずでした。

駅までの10分弱の間に、秋田から来たこと、秋田はまだ雪に埋もれているのに伊豆は桜が咲いて暖かいこと、今日は伊東に泊まること、桜の花は角館が日本一だとのお国自慢、などなど秋田弁丸出しで、しゃべることしゃべること・・・

この夫婦も仲良し旅行のようでも、やっぱり「タンスにゴン」の仲間なのかなぁ?とか考えているうちに、下田駅に着きました。
お気をつけて・・・と云って別れました。

☆       ☆       ☆       ☆

南伊豆町・下賀茂温泉近くの青野川の両岸2kmにわたって河津桜800本が満開で、「みなみの桜と菜の花まつり」の最中、ピンクと黄色の美しい競演が見事でした。

石廊崎を回り、下田駅へ戻り、昼食。
またまた、ビールに清酒「下田美人」を飲みました。

酒瓶のラベルに《~伊豆の下田に長居はおよし 縞の財布が軽くなる♪》とありました。

しょうがねェ、家へ早く帰ろーっと!