私には難しかったのですが、衝撃的な内容でした。かなりリアルな近未来予想図です。
「パラサイト」という言葉から親や社会に寄生しているという意味とは
異なります。
次世代のリーダーとなるミドル層への問題提起と激励です。
2002年、国連は世界中の人々が年齢順に整列した時に中央にくる年齢
「中位年齢」と国別の推測地を発表しました。
2000年時、世界の「真ん中」は26.4歳で、日本の「真ん中」は41.5歳でした。
この時点で日本は、世界で唯一、40歳を超えている国でした。
日本企業の役職では係長の平均年齢にも届いていません。
正確な比較にはなりませんが、他国の45歳は係長も課長も部長も飛び越して
経営陣、ひいては社長になりうる年齢です。
幹部として経験を積む時期が遅れるということは、割り当てられる仕事の
質量が経験年数に見合わないほどに希薄化し、個人にとっては遅々とした
成長ペースを強要されることにつながります。
これからの日本は劇的な変化を遂げることになるでしょう。
来年2006年から人口減少が始まります。労働力の弱体化と共にM&Aが加速
します。また、韓国とASEANが自由貿易協定を結び、ロシアがWTOに
参加してきます。
2007年、団塊の世代(第一期)が退職してゆきます。改正年金制度施行により
熟年離婚増加と在職老齢年金制度開始による年金支給額の減額、
フリーター、アルバイトへの課税強化。
北京オリンピックが開催される2008年には90年代に大量発行された国債が
償還期を迎えます。国債残高は625兆円を突破するだろうと予想されます。
ユビキタス社会の到来は2009年と予想されています。在宅社員1000人以上
年商1000億円規模の社屋を持たないバーチャルカンパニーが出現してきます。
2011年には35歳以上の中高年フリーターが132万人に到達し、格差が
広がってゆきます。
2012年日本とASEANのFTA実現の目標リミットです。モノ、カネ、
サービスが無関税で行き来することになります。
翌年には日本の生産年齢人口が8000万人を下回ります。
これから起きることに対して、自ら勉強し、力を蓄えていかなければ
知識労働者として生き残ることはできないでしょう。