夢ごごちの磐梯山から下山し、八方台の登山口に戻ったときは3時半を回っていました。
二日目の泊まりは会津若松でした。八方台から先の磐梯山ゴールドラインはずっと下りなので、登山口の休憩所でしばらく休んで荷造りをした後、頂上から眺めた下界まで風を切って一気に降りて行きました。いつもながら下りは最高に気持ちいいですねー。
八方台から宿まではちょうど31kmでした。到着時刻が遅くなるかもしれないことを見込んで、会津での宿泊はビジネスホテルにしたのですが、7時前には着きました。仕事でも何度か利用しているチェーンの大浴場付きホテル(ルートイン)なので、全国どこでもはずれはなくて安心感があります。
インターネット予約だと朝食付きでした。シングル6,000円は禁煙ルームがいっぱいだったので、ツイン6,300円にしましたが、部屋は広くてきれいで眺めも良く、とっても快適でした。昨年は青森のビジネスホテルのタバコ臭い狭い部屋に閉口しましたが。
ホテルの和風レストランからはカラオケが聞こえていたのでパスして、夕飯はそばのCoco’sに食べに行きました。何とかチーズハンバーグホイル焼きがおいしかったです。
ホテルのロビーにおいてあった無料の自動抽出式のコーヒーが挽き立てでとってもおいしかったので、夕食後2杯も飲んでしまいました。最近のビジネスホテルはホントにサービスの向上がめざましいですね。
この日の夜のテレビのニュースではどこも福田首相の緊急記者会見でもちきりでした。何事かと思ったら辞任とのことで、びっくりしました。まあいろいろ積もるものがあったのだとは思いますが...。
最初は3日目は湯の上温泉か大内宿で泊まって3泊4日の予定だったのですが、磐梯山で十二分にココロが満たされてしまったため、翌日は午前中に会津市内観光をして、湯の上温泉で温泉に浸かってそのまま帰ることにしました。
翌朝、バイキングの朝食をゆっくり食べた後荷造りし、まずはホテルから近い飯盛山に行きました。朝から良く晴れていて、天気予報でも雨の心配は全くなさそうでした。
白虎隊自刃の地(写真下)からの市内を眺め、「何も死なんでも他に身の役立てようはあったろうに」と思いましたが、まあ当時はそういう時代だったんでしょうね。

自刃の地からは鶴ヶ城は遠くて認識できませんでした。城付近の火災を落城と見誤ったというのもうなずけます。近くにある白虎隊の墓(写真下)にお参りした後、その鶴ヶ城へ向かいました。

鶴ヶ城(写真下)はもちろん最近の再建のコンクリート造りですが、城下町のたたずまいにはやはり城は似合いますね。

天守閣から見た磐梯山(写真下)の山頂は、1日目と同様に雲に隠れていました。登る日が前後どちらにずれてもあの山頂からの眺めは楽しめなかったかも知れません。ホントにラッキーでした。

地理、歴史の苦手な私ですが、プライベートにしろ出張にしろ、各地で機会があれば城や博物館等、できる限りその地の地理、歴史に触れるようにしています。この日も特に急ぐわけでもないので、会津の歴史くらいは知っておこうと城内の展示物はくまなく見て歩きました。
市内に他には特にめぼしい見所はなさそうなので、昼よりだいぶ前に会津を発ち、湯の上温泉を目指しました。途中、私の大好きな田んぼと山々の風景と、実り始めた稲の香りがたっぷり楽しめました(写真下)。


ふと走っている自分の後姿を撮ってみたくなり、ガードレールの支柱に三脚を固定してセルフタイマーでトライしてみました。タイミングが難しく、10秒数えながら何度も失敗し、かなりの時間を費やして20枚撮りましたが、結局ベストタイミングの写真は撮れませんでした(写真下)。

その後大川ダムの資料館でトンネル工事の技術を見学し、湯野上温泉駅に3時半頃到着しました。時刻表を見るとゆっくり温泉に浸かっている暇はなさそうでしたが、せっかくなので入らない手はないと、売店のおばちゃんに地図をもらい、川原の露天風呂(無料)に向かいました。
駅からの道はちょっとわかりづらく、うろうろしてしまいましたが、道路工事のおじさんに道を聞いてようやくたどり着きました(写真下)。


脱衣所も囲いも何にもないただの湯船が川原にあるだけで、上のつり橋からも丸見えでした。まあ誰も見たがる人もいないでしょうし、見られても気にならない方なので、問題はないですが。
先客のおじさんに挨拶して、時間がないのであせって服を脱ぎ、入ろうとしましたが湯が熱くて入れませんでした。しかし脱いでしまった以上入らないわけにも行かず、熱い湯をちゃぱちゃぱと上半身から下半身までかけて慣らしつつ、気合とともに一気に入りました。

しかしやっぱり熱く、一分も経たないうちに出てしまいました。うめる水もないので仕方ないですね。電車の時間が迫っていたので、タオルでさっと体を拭いて服を着て、湯野上温泉駅の次の塔のへつり駅に向かいました。
無人の塔のへつり駅に着いて、自転車をたたんで袋に入れて荷造りが終わったときには5時少し前の電車の時間まで10分を切っていました。なので残念ながら国の天然記念物の河食地形の崖の”塔のへつり”は見られませんでした。
鬼怒川温泉で乗り換えて東武の特急スペーシアで浅草に出て、銀座線でいつもの通勤ルートの四ツ谷経由で勤め帰りの満員の中央線で帰ってきました。
私のこれまでの泊りがけサイクリングで最も短いツアーでしたが、満足度は最高クラスの旅でした。また来年まで仕事を頑張ろう、と思えるだけの元気はたっぷり充電できました。