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寒いですねー。八王子は先日の雪が日陰にまだたっぷり残っています...。
ここのところちょっと仕事の余裕ができたので金曜日に半日休を取って、午後から六本木の国立新美術館のルノワール展に行ってきました。
東京生まれで都心に通っていながら、あまり都心周辺は歩いて見て回る機会ははなかったので、これからは休めるときは半日休をとって少し都心周辺を歩いてみようかと思っています。で、金曜日も歩いて行くことにしました。
会社から六本木まで地下鉄で行けばすぐなのですが。TVでも散歩番組がはやりのようですが、歩いてみると裏通りなどにはところどころ昔のままの風情の残っているところがあったりして意外と面白いですね。いろいろ回り道しながら歩いたので、結局美術館までは1時間近くかかってしまいました。
国立新美術館は初めてでしたが、かなり斬新な建築で、入口の自動ドアも二枚のドアに角度がついていてなかなか洒落ています。ロビーも明るくて上階までの吹き抜けの空間がとても気持ちいいところです。
ルノワールは本の印刷で見ていた時はなんだかちょっとやぼったい感じがしてあまり好みではなかったのですが、近所の富士美術館やシカゴに出張に行ったときにシカゴ美術館で実物を見て、色彩の強烈な印象で一瞬にして心をわしづかみにされてしまいました。
今回の展覧会でも緑色(エメラルドグリーンとビリジャン)がキーポイントの一つとして解説されていましたが、あの緑と他の色との淡いコンビネーションは、私にとってのルノワールの最大の魅力です。TVで安っぽく連発される「オーラ」の言い方は好きではないですが、本物の芸術は作者の持つオーラを伝える媒介となってくれますね。
今回の作品の中で私の好みで選ぶとすれば、「レースの帽子の少女」と「野原で花を摘む娘たち」でした。どちらも印刷やパソコンディスプレイではあの色のコンビネーションから伝わる幸福のオーラはほとんど消えてしまいますね。
ルノワールの作品のみの中にいると、作品から幸福感が発散されているのが感じられ、彼の心がとっても幸福に満たされていたのを感じます。「幸福の画家」と称されているのもうなずけます。
満足の行くまで見て足も疲れて1階の展示会室を出た後、上階も一応どんなところか見ておこうと3階に行くと、フロアの奥に座り心地の良さそうな縄編みの椅子が並んでいました。座ってみると、歩き疲れた体を程よい弾力で包んでくれてとても気持ちの良い椅子でした。
特に急いで帰らなければならないこともなかったので、外を眺めながらしばらくうたたねをしてしまいました。夕暮れにはまだ間がある温かな光の中、夢うつつで幸福のオーラに包まれ、至福の時を過ごすことができました。
秋にはゴッホ展が予定されているそうです。ゴッホもまた富士美術館とシカゴ美術館(出張時にたまたまやっていたゴッホとゴーギャン展)で強烈な印象を受けて虜になってしまいました。ルノワールとはまた全く趣の違う芸術性ですが、必ず見に行こうかと思います。
昨日はいつものメンバー3人で雪の丹沢(塔の岳)に登ってきましたが、これはまた次回。
「オーラ」を発してる上司、には違いないわけですか・・。現実はどっちが多いのでしょう?
国立新美術館、ああいう建物を見ると、製作工場や現場の人達は大変だったろうなあ、と商売柄思ってしまいます(設計者はおいといて)。
外部清掃も大変らしいですね。