いつもの山仲間3人(会社先輩・後輩)で槍ヶ岳に行って来ました。
先輩はしばらく前に出身地の大阪に戻って転職したのですが、この週末に東京での仕事があったので、ついでに行こうということになりました。梅雨なのでもともと天気は期待できず、大雨でなければ決行ということで合意はしていたものの、案の定雨の中の登山になりました。
先輩が金曜に仕事を終えてから八王子まで来てもらって6時前に出発し、新穂高温泉に着いたのは11時頃でした。ここで一泊し、翌日4時起きで朝飯(宿の用意したおにぎり)を食べて登山口(新穂高ロープウェー駅下)の駐車場に車を置いて、ちょうど6時に出発しました。
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雨の駐車場から足取り重く出発
ここから山頂までは、通常は途中一泊のかなりのロングコースなのですが、先輩が日曜中に大阪に帰らなければならないとのことで、一気に登る予定でした。しかし... 雨は一向にやまないどころか時折かなり強くなり、体力的にも気分的にも徐々にしんどくなってきました。また思ったより残雪が多く、上の方は雪渓の連続でした。
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雨で流れの急な沢(上の方は雪渓)
道も分かりにくく、雪渓の中に立てられた小さなポールにくくりつけられたピンクのテープを頼りに登って行ったのですが、山頂まであと2時間くらいと言うところでとうとう道を見失ってしまいました。悪天候で予定より大分時間を浪費してしまったので、その時点ですでに3時を回っており、このまま進むか、意を決して引き返すか、3人で額を寄せて相談しました。雨も降り続いており、おまけに風も出てきて気温も下がり、体力もますます消耗してきました。
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立ち往生した雪渓(まわりが霞んで見えず、ほとんど冬山状態)
結局まずは山頂の山小屋に電話で聞いてみようと言うことになり、後輩のA君がスマホで連絡しました。しかし状況を説明してもやはり山小屋の人達も位置は特定できず、結局登頂は断念して中腹の槍平小屋まで引き返すことにしました。最近とみに中高年の遭難が増えていますが、こういう状況で無理したら遭難するんだろうなー、と実感しました。今回は虫が知らせたわけでもないのですが、昨年の北岳での滑落(腰強打)の教訓から、万一のことを考えて救助費用対象のレスキュー保険というのに入っていたのですが、一歩間違えばいきなり利用してしまうところでした。
槍平小屋には電話で連絡(登頂断念で引き返す)していたのですが、宿のご主人がわざわざ登山道の途中まで様子を見に来て待っていてくれました。心配をかけてしまい、恐縮でした。こんな天候だったので山小屋もガラガラで、槍平小屋の個室を3人でゆったり使わせてもらい、ようやく 生きかえりました。槍平小屋はきれいでとても快適なところでした。
翌日は小屋から下の方はおおむね晴れて夏の日差しでしたが、上の方はほとんど雲の中で、結局槍の姿も全く拝めずじまいでした。
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朝の槍平小屋
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槍とは反対側(上部はほんの少し見えるだけ)
結局下山は予定の半分の行程になってしまったので、昼ごろに余裕で駐車場に着き、予定にはなかった温泉(駐車場そばの中崎山荘奥飛騨の湯)にゆったり浸かり、私はラーメン、他の二人はもりそばを食べて帰路に着きました。
新しくてきれいな施設の温泉で、チャーシュー二枚の入ったラーメンもとてもおいしかったです(付け合わせの切干大根ときゅうりの漬物も)。私はドライバーなのでビールはおあずけでしたが。山頂は逃したものの、まあその代りこの温泉に浸かれたと思えば少しは慰めになるか、と思えるくらい極楽気分でした。やっぱり山の後の露天風呂は最高ですねー。
今回はルートや現地状況等下調べを十分せず(全員が他力本願)、日程も強行軍で余裕がまったくなかったことが敗因ですが、3人とも大いに反省し、リベンジを誓いました。