時に4コマブログ 『この世はパラダイス』

世の中いろいろありますが、ココロはいつも夢幻郷。

キャラメルの縁

2009-12-20 14:24:41 | つなぎ

 先週の土曜日に実家で母が亡くなりました。

 当日の朝までいつも通り元気にしていて、朝飯もきちんと食べたようです。その後ちょっと具合が悪いとベッドに横になり、おしゃべりもしていたらしいのですが、しばらくして肩甲骨のあたりが痛いと父に膏薬を貼ってもらっていたときに、突然倒れたとのことです。

 7年前前に脳梗塞で倒れ、その時は奇跡的にほとんど後遺症もなく回復し、少し足は弱っていたもののずっと元気にしていたので、本当に突然でした。でも自分の家のベッドで、全く苦しむこともなく父に抱えられて亡くなったのだから、まあ幸せな逝き方だったのではないかと思います。

 実家には兄夫婦が同居していたので私は大した手伝いもできませんでしたが、葬儀はほんとの親族のみの家族葬で行いました。誰に気兼ねすることもなく、とても温かな良い式でした。

 

 祭壇の脇には好きだったお菓子がいっぱい乗っていました。甘納豆、サクマドロップ、落花生、等々、どれも実家に行くといつもテーブルに乗っていたのを思い出しました。お菓子の山の一番前の真中にもうひとつ、母が食べているのは見かけたことのない、森永ミルクキャラメルも乗っていました。

 母は娘盛りがちょうど戦中戦後の混乱期に当たっていたため、こんなお菓子はぜいたく品でなかなか口にできなかったんではないかと思います。

 読経が終わって出棺の時になり、みんなでお棺を花でいっぱいにした後、係の人が父に「お菓子も(お棺に)入れますか?」と聞いたとことろ、父は「全部入れます」と即答しました。お菓子好きのうちの子供らは後でもらえるものだと思っていたかと思いますが(もうそんな歳でもないのですが)。

 で、係の人がそばにいためいめいにお菓子の袋を配りましたが、最後に私の手に森永ミルクキャラメルが「はい!」と渡されました。私はキャラメルをしばらく手の中で眺めた後、花で埋もれた母のお腹の真上に乗せてあげました。

 周りの親族はキャラメルも他のお菓子と一緒でいつも食べていたんだろうな、くらいに思ったでしょうが、私には父が特別に森永ミルクキャラメルを置いた訳は分かりました(なんとか牧場の生キャラメルなどでなく)。

 正月などに実家に帰ってみんなでごちそうを食べているときに、母が機嫌が良くなるとこれまで何度聞かされたことか。「初めてお父さんとデートしたのが上野の動物園だったのー。そこでねー、お父さんがミルクキャラメルを買ってくれたの

 当時ですからもちろん見合いですが、50年以上覚えているんだからよっぽどうれしかったんでしょうねー。私と嫁さんとの初デートはどこだったかな...。


シカゴの冬

2009-12-06 14:58:57 | つなぎ

 先週火曜からまたシカゴに3泊5日で出張でした。到着した1日は快晴でしたが、2日は曇りで3日は午後から雪でした。まだ本格的な真冬ではないとは言え、やっぱり寒かったです...。今回は先月と違って郊外の幹線道路沿いのホテルでした。周りは小さなレストランがいくつかあるだけで、裏手には広大な保安林が広がるさびしいところでした。



部屋の窓から(左は保安林)


部屋の窓から(幹線道路側)

 1日の朝7時過ぎにオヘア空港に到着し、ホテルに入ったのが8時半頃。会議は翌日だったので、一休みしてからメールを片づけ、昼は一緒に行ったメンバー計5人(女性1人)でホテルの隣のファミレス風レストランに行きました。

 いつものことながら、アメリカのレストランでは量の少ないのを選ぶのに一苦労します。ピザでも頼んでみんなで分けようかとも話したのですが、やはりみなそれぞれ好みが違うので結局別々に注文することになりました。

 他の面々はツナサンド、パエリヤ、ピザなどで、私はミニハンバーガーセットにしました。アメリカのスモールとかミニとかは日本の常識で考えると失敗することも多いですが、3個セットだったので、まあさすがにそんなでかいのは来ないだろうとの想定でした。

 しばらくして陽気なおばちゃんが運んできたのは、直径7-8cmのかわいいサイズのハンバーガーが3個+フレンチフライ山盛り+丸ごと小型きゅうりピクルス(これも7-8センチ)+別皿でトマトとタマネギのスライスとレタス山盛りでした。多分ダイエット中の女性か子供向けのメニューではないかと思いますが、私にはちょうど良いサイズでした。

 トマト/タマネギ/レタスをめいっぱいはさんで、3個とも平らげました。ハンバーグも厚手で、うまかったです。フレンチフライはさすがに半分以上残してしまいましたが。他のメンバーのはボリュームが予想以上で、皆せいぜい半分強くらいしか食べられていませんでした。

 しかしこの後はホテルのすしバーの巨大オニオンフライ(20cmくらい棒に刺して積み上げてある)や向かいのイタリアンレストランの巨大ミートボール(直径6-7cm)スパゲティ等毎日ちょっと食べすぎて(ワインも飲みすぎ)、帰国時にはベルトがちょっときつくなっていました。たった3泊で明らかに肉がついてしまうくらいなので、多くのアメリカ人があのような体型になるのもうなずけます。

 散歩しようにも上の写真のようなところで、そもそも歩行者を想定した歩道もないので、全く出歩く余地はありませんでした。まあ散歩道があっても寒すぎて誰も歩かないかと思いますが。会議の会場もホテルだったので街に出ることもなく、ほとんどフォアグラ状態でした。

 アナハイムのホテルでは部屋から見えた夕日がきれいでしたが、今回は東向きの部屋で、前をさえぎるものは何もなかったので、林から上る朝日がきれいでした(写真下-ちょっと曇ってますが)。


部屋から見る朝日