時に4コマブログ 『この世はパラダイス』

世の中いろいろありますが、ココロはいつも夢幻郷。

槍ヶ岳リベンジ

2013-08-13 15:51:11 | つなぎ






 昨年悪天候の中、雪渓の上で道を見失い、止むなく撤退した槍ヶ岳に、先週いつもの3人で再び挑戦してきました。


(新穂高温泉駐車場)

 天気予報は直前までずっと晴れだったのに、前日になって急に雨マークが...。で、出発当日の朝は雨がパラパラ落ちてきていました。いやなムードの中、中央高速の上では本降りになり、昨年の悪夢がよみがえってきました。しかしながら現地に着くころには雨も上がり、晴れてきました。しかし登山口の案内所で状況を聞いてみると、予定していた昨年と同じルート(槍平小屋経由)は、途中にいくつもある沢が増水で渡渉困難とのこと。昨年も決行増水していたのを何とかジャンプして渡ったので、大丈夫だろうと高をくくっていました。でも案内所のお兄さんは、「命が惜しくなければ行ってください。しばらく前にも一人流されて亡くなってますけど。」とのことでした。


(鏡平方面登山口)

 3人とも命は惜しいので、地図とにらめっこしながら迂回ルートを検討しましたが、時間的に相当厳しいルートばかりでした。案内所のお兄さんに迂回ルートの状況を聞いても、情報が届いてないので、現地に行ってみないと分からないとのこと。そのまま帰るのもあまりに何なので、まずは迂回ルート(鏡平経由)途中の小屋まで行って、そこで状況を確認しようとのことになりました。1時間ほどかけてわさび平小屋に到着し、昼食をとりつつご主人に聞いてみると、鏡平へはかなり時間はかかるものの、今出発するなら何とか夕方には到着できるだろうとのことで、意を決して出発しました。
 


(穂高連峰)

 歩き始めると、次第に晴れ間が広がり、夏山の雰囲気になってきました。さらに上に行くと次第にガスが出てきましたが。
 




 雪もまだまだ残ってました。真夏に雪の上を歩くのもおつなものです。
 








 花もいろいろ咲いていて、多少なりとも疲れを癒してくれました。鏡平小屋には無事5時過ぎには到着し、ほっと一息つけました。当然のように満員で夕食は交代制の最後の回の7時過ぎでしたが。翌朝起きて外を眺めると、まずまず晴れて槍ヶ岳も望めたので、安心して朝食を食べて支度をして、6時頃にさあ出発、と玄関に行くと何やら人が溜まって混雑してました。何事かと思って外に出ると、何と雨がパラパラ降り始めていました。「えーウソだろ」と言いつつ、まあ山の天気だから仕方ないか、とあきらめて雨支度をして出発しました。
 


 雨は大したことはなく、しばらくするとほぼ上がりました。カンカン照りでもないので、涼しくて気持ち良い尾根歩きが続きました。昼頃には、ずっと隠れていた槍が姿を現しました。
 



(槍ヶ岳小屋から見る槍)

 2泊目の槍ヶ岳山荘には予定通り3時過ぎに到着しました。ザックを小屋において、早速槍の穂先に登りに行きました。
 


 穂先には登り降りで1時間くらいかかるとのことでしたが、下から見るとそれほどでもなさそうに思えました。しかし登ってみると、梯子や狭いところで立ち往生しているおばちゃん等がいて、あちこち渋滞しており、納得しました。


(山頂の祠)

 穂先のてっぺんに着いた時はちょっと雲が広がってきましたが、2年越しの感慨深い登頂でした。
 

(槍ヶ岳山荘前からの眺め)

 登頂後小屋に帰り、夕食を待っている間に、雲海に沈む 陽の入りが部屋から見られました。

 



 

(陽の入りの瞬間)

 翌朝はよく晴れて気持ちの良い朝でした。ご来光は槍の穂先の向こう側なので、登らないと見られませんが、まあどこで見ても一緒なので登りはせず、朝焼けだけ楽しみました。
 

(槍の穂先の向こうの朝焼けと月)


(槍ヶ岳山荘前からの雲海の朝焼け全景)


 少し肌寒い中、昨年迷ったルート経由で麓を目指しました。



(槍ヶ岳小屋裏からの雲海の眺め)


(昨年迷ったあたり)

 「この辺で迷ったのかー。もう少しそのまま登っていれば行けたかもね。」と言いつつも、昨年の状況(雨と寒さで体力消耗)を考えると、無理はしなくて正解だったかと思います。まだまだ結構登らないといけない地点だったので。
 


(水のほとんどない白出沢出合)


(登山口)

 増水していた沢は水が引いてほとんど流れはないような状態でした。無事登山口まで到着し、昨年も入った奥飛騨の湯で汗を流し、何とかリベンジを果たした満足感とともに帰路に着きました。