
なんちゃってウエスタンサウンドの中心WE91B-TYPE AMPLIFIER
このアンプ、元はキットの品です
最初に付属のカラフルな線で配線した時はスッキリ整った綺麗なワイヤリングでしたが
あの部品を変え、この部品を変え
いややはりあれがいい
他の部品を変えると、あそこはやっぱりあれの方がいい
てな具合で
だいたい週一ペースで改良?が行われ、部品が交換され、たどり着いた?(成れの果て?)のが上記写真
友達のお供でショップに行き、その場の思いつきで
WE91Bの名前は聞いたことがある程度の知識で買ってきたアンプだ
当時、私の周りの皆さまからは冷やかな罵声を浴びせられた
WEで、いきなり91Bかい、へっえ~普通はさ
真空管をあれこれと試して、300Bに行き着き、
その300Bを試行錯誤してやっと辿り着くのがWE91Bなんだよ、
へ~最初からね~・・・・
と言われ
”お前ごときが使うアンプじゃない”
そうは口に出しては言われなかったが
表情には何人か書いてあった
まあ確かに当時から、何をやっても中途半端な、なんちゃってで、当時は
何かの音を求めて、新しいアンプやその他の装置を使う
のではなく
偶然出会って、気に入った音を、自分流にさらにアレンジする
だから私のオーディオの出会いは積極的だった
どこの店にも行ったし、機会があれば何処のお宅へでも行った。
そのお陰で友達も増えたが、敵も増えた
だからやはり、
”あいつは91Bアンプなんて仕上げられない”
そんな陰口が気にはなっていた
だが私は、たかだかキットのアンプ、
所詮オリジナルは遥かに及ぶはずもなく
WE91Bの雰囲気だけでも味わえればいいじゃないかと思っていた
レプリカアンプなんてそんなもの
オーディオ製品は絶対にオリジナルで無ければならない
これは私の信念だ
だから初期型のレビンソンのアンプも自宅で何台も聴き比べた
JC2も何台も、ML1、ML6、LNP2Lもいろいろ聴き比べてきた
オーディオ製品は世に出て最初の製品が一番
後はだんだん・・・手抜きが増えてくる
勿論改良されよくなる場合もたまにはあるのだが・・・・・
昔々、クレルのKSA50と言うアンプがあった
当時我が家のプリはAGI511Bだったがこの組み合わせは
非常によく鳴った
これは前にも書いたが衝撃的な出会いがあり
購入したものだが
すぐ購入を決めて本当に良かった
私の家でクレルを聴いて、これは良い俺も買おうと
言って買った知人がいるのだが
私に言わせると、KSA50は繊細さと密度の詰まった空気感、鮮度それを支えるまとまりの良いパンチの利いた低音
兄貴分のKSA100だと腹のあたりに体脂肪が付くというか少しメタボぎみ
私はスリムなKSA50が好きだった
友達の購入したKSA50はパネルの色も違い
トランスもEIコアからトロイダルトランスに代わっていた
わずか半年で
もちろん販売店は「効率的に優れてるし、さらに音が良くなりましたよ」
音は綺麗になったと言えば聞こえはいいが
サッパリし過ぎ、力が無い、キレが悪い
”えッつ”もうダメになっちゃったの
これが当時の感想であった
当時新進気鋭のメーカーさんが沢山あって、dbシステムズの初期なんかもホントに良かった
本当に初期の製品はその個性の主張が明確であった
あまりの音の追及のために安全装置をパスしたり
確かにオーディオ製品としては
改良された後期方が良いのは分かるが
私はこういう性格なので
製品としては未完成でも音の主張の明確なものが良い
これが私の考え方だった
だからオーディオはオリジナルが一番
音が気にいったオリジナル製品、それに手を加えず楽しむ
これが最高と考えていた
前置きが長いが
だから最初からこのキットの91Bで本当のウエスタンサウンドが聴けるわけは無い
楽しめればいいんだ
こんな気持ちで作成が始まった
まずは一度は図面通りについてきた新しい配線で制作
カップラーメンじゃないが
すぐできた
音ははっきり言って”ふ~ん”だった
勿論悪い音はしない、明快で通りの良い音だ
はっきり言って私は
なんだやっぱりウエスタン信者どもが最高と騒ぐのはこんなものか
と言ってやりたかったが
やめた、
私を罵った取り巻きには
「やっぱりウエスタンは上品な音で最高ですねー,ほ~ほっほっ~」
と言ったかどうかは忘れたが、かなりホラ混じりに吹いてやったのを覚えている、
だが、
冷静に考えて、もし誰かが俺の事務所に来て
勝手に91Bを聴いて「なんだ全然大したことない」
やっぱり奴はMLASとJBLいじってればいいんだよ
と言われそうで、
ヤバい何とかいい音にしよう、と考えた
バカだと思われる方もいるだろうが
オーディオも趣味、他の趣味そうだが
ライバルの居ない趣味は無い!
これが私の生き方
奴らには負けたくない
てな訳で、91Bの大改造が始まった
私は以前から特にプリアンプはコンデンサーが重要と考えていた
当時オーディオパレットを都合20年以上使って
幾度もオーバーホールを重ねてきたが
一度、事もあろうか”ニチコン”のコンデンサーを使われたことがある
それを知らずに自宅にセットしてすぐにその、ペラペラシャリシャリな音質に気付き
大クレームの後、再修理となったが
コンデンサーは大切
ウエスタンの音質は真空管も素晴らしいし
トランスも文句なしに素晴らしいのだが
実はコンデンサーも素晴らしい
てなわけで
まず91Bの真空管を探すより先にコンデンサー探しに入った

このタイプを取り外し
電解以外のすべてのコンデンサーを変えた

このタイプかそれに準じたオイル、ペーパーオイルのもの
アンプの中側に2個、外側に穴をあけて2個立てた
91Bの前には
WE141Aのコンデンサー部品も交換していた、
コンデンサーを取り替えたこの効果は絶大であった
91Bのすべてのコンデンサーの交換までには、かなりの月日がかかった
ワイヤリング配線の素材ももちろん重要で、これは激変したので何度もやり替えた
線材も古いハンダの乗らない、扱いずらい寄り線も試したが
結局ある程度太い単線がベストマッチング
抵抗も新しいZEAL?を
古い板抵抗に変えて、(この抵抗はぼられた!)
出来ることは考えられる事は
すべてやったつもり
無論私はプロではありませんので、図面や回路から
この部品を使う
なんて判断は全然できない
じゃあどういったチューニングかと言うと
元は何の機器から取り出された部品か分かれば有難いのだが
これ以外に重要
容量さえ合えば後は観たくれと感!
例によって
こっちの部品ほほうが高いし、かっこいいし
良い音するんじゃないかな?
てな感じで交換していった
結構色々なコンデンサーを試してみた
まだ使っていないものもストックはあるのだが・・
コンデンサーの変更により
オリジナルの91Bでは音は聞けない、それなりにいいサウンドを奏でている
可愛いやつだ
何が本当に言いたいのかと言うと
あんな苦労して手に入れたコンデンサーがいよいよダメになってきた
前にも書いたが
日に日にボボと音が大きくなってきた
コンデンサーが破裂したなら
発がん性部質がPCBが我が家に飛び散ることになるかもしれない
いや、もう既に飛び始めているかもしれない
新しいコンデンサーに交換しようか
古いのを探そうか
そこが悩みどころだ