なぜWE300Bが好きなのかと問われれば
鮮やかさ・華やかさ
を伴う鮮明でとても魅力的なサウンドが大好きです
WE91レプリカ、WE91型、WE300Bシングル、WE86型で10本使い、WE20A電源と神棚に1本の12本使っています
そして、その魅力と共にリアルなサウンドを奏でます
リアルなサウンドとはどんなサウンドかというと、
微細な信号をも音に変換することで、緻密な音も表現出来てその結果
「空気感をも表現できる」ようなサウンドが「リアルなサウンド」だと
私は思っています
冒頭の
「鮮やかさ・華やかさ」を伴う鮮明なサウンドが
「魅力的なサウンド」と言えると思いますが
しかし
この「魅力的なサウンド」の表現力は、鳴らすスピーカーとの組み合わせで
大きく表現が変わってくると思います
魅力というのは、裏腹です
「鮮やかさ・華やかさ」の表現を誤ると
聴くスピーカーによっては「ケバい音」
また違うスピーカーではゆらゆらと「揺らぐ音」
と表現されてしまいます
魅力は「両刃の刃」です、「魅力」を活かすことが出来なければ
それは「酷い」という欠点の表現に変わってしまいます
魅力があれば有る程その表現を間違うと「酷くが更にひどくなります」
あくまでも「私が」ですが
WE300Bが魅力的なサウンドを奏でるのを聴けたのは
「高能率で響きを奏でるスピーカー」でしかその魅力を聞く事は出来ませんでした
その魅力を最大限に発揮したのは勿論「劇場用の励磁型ホーンスピーカー」でした
WE300Bは元々劇場のホーン型スピーカー用に開発された真空管ですから、これは当たり前
最初のアンプはプッシュプル動作の86型で1,000人を超す大型ホール用に開発され
その後500人規模の、小規模ホール用にシングルアンプの91型が開発されました
WEでは劇場以外のモニタースタジオ等用にも音響機器を作っていましたが
そのスタジオモニター用には300Bは使われませんでした
私は響きを必要とする劇場用スピーカーでのみ
冒頭の「鮮やかさ・華やかさ」が表現されると思っています
我が家ではスタジオモニター用に作られたWE 755Aや728Bスピーカーでは
WE300B「シングル」の魅力を奏でませんでした
むろんシングルアンプとして、真空管のサウンドを楽しむには問題ありませんが
モニタースピーカー、シングルスピーカー等の音の精度の高いスピーカーでは
私はWE300B魅力よりも、両刃の刃の反面が出てしまう気がします
「鮮やかさ・華やかさ」が「音の揺らぎ」に聞こえてしまう
そんな現象でしょうか、魅力的に聞こえません
我が家のWE755AやWE 728Bはプッシュプルアンプでないと
スピーカーの素晴らしい魅力は奏でないです
勘違いされている方も多い様ですが
大きな音が出る事と、空気を制御して正確な音を奏でる「スピーカーの制動力」は別なのです
シングルアンプでもプッシュプルアンプでも音の大きさは同じですが
我が家のモニタースピーカーでは「音そのもの力」が違います
適材適所に機器を使う事で、「魅力も、醜い欠点も」奏でると思います
WE300が嫌いな方は私の周りにも沢山いらっしゃいます
その殆どがシングルスピーカーやモニタースピーカーを使われる方々です
WE300Bは素晴らしい真空管だと思いますが、
その魅力は条件が揃って発揮されると思います
モニタースピーカー では聴き方によっては半面が出ます
ましてや、低能率スピーカーやポリプロ等の振動板を使ったスピーカーは
その魅力をマスキングしてしまいます
励磁型劇場用スピーカーはなかなか難しいですが、パーマネントでは私が聴いた中では
ALTEC A7等がいちばん手軽にお互いの魅力を引き出すと感じました
これも余計なお世話でしょうがWE300Bの緻密な音を奏でるには
整流管にWE 274を使うのがいちばん魅力を奏でると思っています