2,3日前から家の前にカラス様がたむろしている。夜から朝までずっと仲間との会話を楽しむかのように大きな声でさえずりなさっている。休日はそれでもあまり気にならなかった。眠くなったら練ればいいのだから。いくら彼らの声のボリュームが大きかろうが、それは強力な睡魔の前にはなんらの意味もなさない。
でも翌日が平日となると話は異なる。明日は朝から授業、大事な授業だ。必然に僕はしっかりと寝る必要に駆られる。その必要はプレッシャーとなり健全な睡眠をタダでさえ阻害するが、そこへ来て彼らの楽しげな囁きだ。大きな声の囁きだ。遠くからかすかに聞こえる彼らの仲間の声に、家の前に折られるから巣様は生真面目にも毎度毎度返事をなさっている。
彼らの楽しげなさえずりは僕にとっては悪魔のさえずり以外の何者でもない。ちょうど別途に体を滑り込ませたところへ彼らのおしゃべりは始まった。窓を開けているから、余計に彼らの声は明瞭に僕の耳へと届けられる。だが夏の夜ゆえに、そしてエアコンディショナーの不在ゆえに、僕は窓を閉めることを躊躇せざるを得ない。そこには何らかの糸、否意図さえ感じてしまう。スガシカオは自分の不眠を歌詞の中で自身の不眠を何らかの陰謀とうそぶく。
僕も枯らすの一連の訪問を何らかの意図である、陰謀であるとうそぶいてみよう。出なければ寝られない。明日の授業には出られるのだろうか。いや眠れるのだろうか。い