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Surf, Run and Trails / Endurance For Fun

オイラの昔、やっちまった話。

2012-02-15 11:52:13 | ThinkAbout..


オイラの昔、やっちまった話。

オイラはちょいと変わった経歴を持っている。

大学を出て、ちゃんとした会社に就職したがとっとと辞めてプー太郎になった。
バイト生活だ。 スキーをちゃんとやりたくて。 ガキのころからの夢だったんですな。

でもってスキーを職業にした。
夏バイト⇒冬スキー。

夏バイトしてるくせに、プロスキーヤーと自慢できる平和な時代だったな。

20代そこそこのとき、ジャパンアクションクラブの冬季訓練のコーチをすることになった。
スキーレッスンなんていう生易しいものではなくて訓練ですよ。

でも訓練っていったて、オイラは厳しく指導なんてできませんよ。
仮面ライダーなんかの変身ヒーロー役者もいたし、テレビで良く見る錚々たるメンバーでしたからね。

その訓練って1週間以上あったかもなあ。とにかく長かった。
で最終日の打ち上げ宴会で、当時のアクション女優の志○○悦○さんや、真○広○さんと同じ席で飲んだよ。

で、飲んだ勢いで、オイラ、真○広○さんの影武者スキーをすることになった。
確か本人から頼まれたんだよ。
志○○悦○さんが隣で言ったね。
『そうですよ!変わって滑ってもらったいいですよ。背格好同じですすね♪ 顔もそっくりじゃないですか!』

志○○悦○さんは真○さんの後輩なので、敬語を使う。 JACは超体育会系だし。

どういう内容かというと、数日後のお正月の志賀高原でカウントダウンにあわせ、
ナイター照明のゲレンデを高速パラレルで滑ってきて、
溢れる女性のファンの前でショートターンに切り替えストップターン(雪煙りを思い切り出して急停止)するっていう台本。
どこのテレビかは忘れちゃったよ。


スキーは雪煙り、サーフィンやウインドならド派手なスプレーですよ。ブワ~って。

真○氏の顔面シャワーを受けた女性たちは熱狂。 でも目の前は雪煙りで視界が遮られる。
そのすきに真○氏は、そこを立ち去る。 という設定。

オイラ、真○さんと頭のてっぺんから下まで同じ格好にした。
帽子からウエアからスキーの板まで。

スタート位置で彼と話しているとスタッフもどちらがモノホンかわからねえ。
だって顔がクリソツだから!!

さて、撮影本番!リハなし。
スタッフからは少し下手っぽく滑ってくれって頼まれた。
まとも滑ったらすぐウソってわかってしまう。

御前崎でオイラの影武者をカウリがするのと同じだからな!
(オイラの顔はカウリとそっくりだけど乗り方で違うってわかっちゃうからな!)

カメラはゴーグルを上げて顔を出した真○氏をドアップに映す。
ゴーグルをかけスタートする瞬間、麓のファンにカメラを切り替える。キャーキャー言ってる。
当時は、真○氏はジャニーズ並みに人気があったのよ。
で、次に滑り始める姿がオイラに代わっているという設定だ。

オイラはちょいと腰を落としてあまりうまくないように滑り始めた。

ナイター照明の幻想的なシチュエーション。
下では多くのギャルギャルがオイラを待ちかまえている。
彼女たちにあらん限りのスプレーをかけまくる。
カメラで全国生中継されている。

うおおおおお!興奮してきたぁぁぁぁっっ!!!

オイラはその時点で完全に真○氏の影武者ということを忘れ、オレオレ主義にチェンジした。
オイラはカウリ並みのギンギンのスピードでカーヴィングしながらゲレンデを完プレした。

ファンの手前30メーターくらいからショートターンに切り替える。

ウエーブなら波をとらえてダウンザラインってことですな。

で、最後の一番掘れたところでリッピング、⇒急停止ね。

さあさあ、この先想像できますよね。

リッピング失敗で大巻かれ ⇒ 急停止でスピード乗り過ぎて身体が反動で斜面下に放りだされる

つまり、女性ファンの群れに、まるでF1カーがコースアウトで観衆に突っ込むように、ダイブしちゃったのさ。

女性たちの悲鳴が起った。

スキーが外れたので、それが誰かに当たらなかったか心配心配。

でもその悲鳴は黄色い悲鳴だったのよ。

女性たちはオイラがわざとダイブしたのだと思い、熱狂的に抱きつき始める。
股間を揉まれる。もみくちゃにモマレル。
たぶん、世間一般、モミクチャニモマレマクルという経験はあまりないだろう。

当時、『私をスキーに連れてって』がブームのころだったので、
オイラを取り囲んだ女性たちはみんな原田智代だった。

『うおおおおお!!!!スキー冥利っすぅ~!!!』
と絶叫したかどうかは忘れちゃったけど、オイラの顔にまとわりつくロングヘアーのリンスのカ・ホ・リは忘れねえっす。

これはたぶん30秒くらい続いたのだろうか。
オイラの耳元で原田智代1号が大きな声で、『違う!』と叫んだ。
それは連鎖的に、原田2号、3号、10号が違う、違う!!と連呼した。

あれだけ熱気ムンムンの混雑した場所が、蜘蛛の子を散らしたように、
オイラ一人土俵に立ったような状況になった。

あの時の自分の気持ちを考えるともう可哀そうで可哀そうで仕方が無い。
ガランとした土俵からナイター照明の届かぬ位置まで、下を向きながら立ち去るオイラ。

ダイブの瞬間、テレビはCMに切り替わったそうだ。

それ以降、真○氏とは交流ありません。

うまくいってたらラストサムライに出てたかもしれないのにね!

トムとヒロユキをクレタケハッピー泡に誘えたかもしれないのにな。

速報!
トム・クルーズ、日米合作『くれたけインポシブル2』(通称KI2)プレミア試写会来日で、
撮影現場となったホテルのウエルカムドリンクでガブ飲みし、従業員に注意される。
まわりのウインドサーファーは誰もフォローせず。

トムこめんと:コレゾ、オマエザキコールドブリーフデスネ!
記者:それを言うならコールドブリーズですよ!

ちゃんちゃん。