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農業の現場の おはなしなどなど。

TPPが大企業のためとは全くのいいがかり? (Reprise) 

2012-11-27 10:36:16 | Weblog
TPPが大企業のためとは全くのいいがかり? (Reprise) 


前回からの続き、となります。 11月中旬分の再掲載です。

 ↓

米倉 苦言亭弘昌会長が 13日に福井市で開いた記者会見の席で
TPPが大企業のためというようなことは全くのいいがかりで、極めて
勉強不足だ
」と苦言を呈したというニュースが報じられましたが・・・
これってほんとなのかなぁ と思うんですよ。そういうふうにおもわざ
るを得な話しも、たくさんあって。ということで、そんなたくさんある
なかのふたつ
なのですが、ご参考として、よろしかったら。


■ まずは地方の商工会議所連合会会長のご意見。

TPP交渉参加には反対だ。自動車や機械、電気産業にはメリットがあ
るといわれる。だが、それは輸出に限った話だ。今日では、家電は海外
メーカーが強い。自由化すれば日本が勝てるという時代ではない。何で
も自由になればいいというわけではなく、制限があってこそ自由がある。

全く制限がないのはただの無秩序だ。

早く参加しないとTPPのルール作りに乗り遅れるといわれるが、日本
政府は、そもそもルール作りをするためのネタすら持っていない。TP
Pの影響は、農業だけでなく、医療や公共事業、食の安全など多分野に
及ぶが、各分野がどんなメリットとデメリットを受けるのか。何が国益
なのかをしっかりと示した上で、国民に説明してから参加、不参加を決
めるというのが筋だろう。

農業をはじめとする第1次産業への影響は、単にその分野だけの問題で
は済まない。2010年に口蹄(こうてい)疫が発生した時は畜産業が
受けた打撃が、商工業を含め県内のいろいろなところに波及した。

防疫のために数カ月間、県民全員が行動を自重しなければならず、客が
来ないからと店を休んだ菓子店が、終息宣言が出た後も開かず、店をた
たんでしまった例もある。地域に店を構える商売は、客足が遠のいたり、
店を切り盛りする元気がなくなったり、一度、歯車が狂うと元にはなか
なか戻らない。

その後各方面の努力もあってようやく盛り上がった復興の機運に、この
TPPが水を差そうとしている。このままでは、準備体操をしないで水
に飛び込むようなもの。口蹄疫の二の舞いになるのは目に見えている。

いじょう、宮崎県商工会議所連合会k米良充典会頭の11月になっての
おはなしでした。


■ そしてこちらは保険医協会理事長のご意見。

環太平洋連携協定(TPP)は関税撤廃だけでなく、医療分野の規制や
食品の安全基準などを非関税障壁に位置付けて緩和撤廃し米国と大企業
の利益を図ろうとするものだ。米国が特に日本に売り込みたいのが医療
サービスや製薬、健康保険などのヘルスケア産業。兵庫県保険医協会は
当初からTPPに危惧を抱き、危険性を伝えるシンポジウムを開いたり、
パンフレットを作成して希望者に提供したりしている。

私たち開業医が心配しているのが、国民皆保険制度の崩壊だ。いつでも
どこでも誰でも医療を受けられ、病院を選べるのはこの制度のおかげだ。
TPPが発効すると、医療分野に市場原理が持ち込まれ規制緩和が進む
だろう。混合診療が解禁されれば高額な費用が掛かる治療はお金のある
人しか受けられなくなり、保険が適用される新たな技術などが少なくな
ることも懸念される。

自由診療分の治療費を自費では賄えないからといって民間医療保険に入
っても給付の審査が厳しく、受診できる病院も制限される。さらに営利
を目的にした株式会社の病院が認められると、最低限の人員で最大限の
利益を求め、医師たちにゆとりがなくなるだろう。開業医もチェーン化
された民間病院の傘下に組み込まれるかもしれない。

日本は薬価を政府が決めているが、米国並みの高額な薬価になる可能性
がある。全国保険医団体連合会の調査では、例えば降圧剤「ノルバスク」
の米国での価格は日本の約2倍だった。新薬の安全性や有効性の確認も
おろそかになる恐れがある。

他国の資格・免許を相互に認め合う越境サービス貿易分野も心配だ。日
本の医師免許が米国でも使えるようになれば、医療機関の報酬や労働環
境が米国の方が良いと優秀な人材が流出するだろう。今でも医師不足の
地域があり、ますますそれを加速させる。TPPが発効してから元に戻
したいと思っても、規制をいったん緩和すると元には戻せない「ラチェ
ット条項」が導入されれば困難になる。

国民皆保険制度は、日本国憲法第13条の幸福追求権や第25条の生存
権の具体化だ。国の責任で運営すべきで、利益を追求する株式会社や民
間医療保険会社に委ねるわけにはいかない。

TPPは私たち医療従事者だけの問題ではない。 検疫や牛海綿状脳症
(BSE)などの規制が緩和されて食の安全が脅かされ、また全ての関
税が撤廃されれば瑞穂(みずほ)の国である日本から棚田や里山がなく
なってしまう。TPP交渉参加阻止に向けてJAを含めて国民各層と連
携していきたい。

いじょう兵庫県保険医協会池内春樹理事長の 11月にはいってからの
おはなしでした。


・・・そしてこのようなご意見を拝読しておもうのですが、

米倉会長の発言の仕方にも問題があると思うのです。
言い切り型のトップダウンの短いコメントを発するばかりでは誤解をまねくだけ
ではないでしょうか。
経団連の会長として、ここはひとつ、TPPにはどんなメリット・デメ
リットがあるのかを、会長自ら多くの国民に対して、腰を据えての解説
なさってはいかがでしょう。だって、政府の説明も要領を得ないのだし、
しかもこんなけしからん話しも世間にはながれているのですから。


◎ ひょっとするとかいちょーのあたまのなかには
  「すみともっていうのはいちしょうしゃ。だいきぎようじゃないもーん」
  なんておかんがえがあったり?

  
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染