まるで忘れさせられたかのような病害。vol.2。
現状よりも、さらに食糧輸入が増えることになるとまずはこんな弊害もで
てくるのではないかという回を、再録することにいたしました。もともと
は国内のリサイクル農業推進に対する疑問点をとりあげた2007年から
2009年にかけての回だったのですが、よろしかったらご参考に。前回
分は こちら。
↓
『カビ毒よりも怖いもの。』
「最近はカビによる害がよく研究され、特に発ガン性を持ったカビ毒(マイコ
トキシン)をつくり出す種類も数多くあることがわかってきて、食品衛生上
大きな問題になっている。それだけに食品メーカーにとって防カビ対策は何に
増して大きな課題」・・・などといった取り上げられ方をされはじめたカビ毒。
しかし、不思議におもわれませんか。このカビ毒/マイコトキシンによる中毒
症は人類の歴史と共に発生していたと考えられる、じつは古くて身近であるべ
きはずの症状。しかししかし不思議なことに、それにしては一般的に現在の
日本でほとんど知られていない。
そのような日本の現状を、あなたは不思議におもわれませんでしょうか。
そんなカビ毒に関する問題が、国会で議論されたことがあります。そのような
国会の委員会での、カビ毒に関する理事の発言をまずはご紹介です。
『竹○局長はまだこのカビ毒の問題について御認識が少いのじゃないかと思い
ます。今申し上げましたように、純粋な毒素を多量に食わせたらマウスは
一週間で死んでしまうのであります。よろしょうございますね。
微量でも半年問継続して与えましたならば、肝臓は次第に大きく組織の変化
を来たすそうであります。ことに今東大あたりで実験中でありますが、ガン
類似といいますか、あるいは広い意味においてアメリカあたりの医学の判定
ではガンというそうでありますが、そういう現象すら実験上現われておるの
であります。
ところが肝硬変になった、ガンになったからといってそれがカビ毒に汚染さ
れた食物を食ったためかどうかということはわかりません。そういうような
ところまでは手が届かない。私どもは法務省のお立場も警察の立場も知って
おりますので、予防的に事前に厳重にその行方をきちんとして、そうして国
民的には衛生上の被害なからしめることに万全の措置をとっていただきたい。
病気になって死んだって言うていくところがないですよ。日本は世界で何番
かの肝臓病患者の多いところだといわれるそうでありますが、その原因は何
か、私どもはしろうとでわかりません。わかりませんけれども、学者が幾多
の粒々辛苦の研究を積み重ねまして、この毒素の被害の激烈なことを証明し
ておるのであります。中略。
そういうことでありますので、財政の問題も大事であるし行政の問題も大事
だが、もっと尊重すべきは人命でありますから、人命の尊重の見地から見ま
して、万全の措置をとってもらうということは行政の当然の職責だろうと思
います。』
と、いうもの。
どうでしょう、確信をついたなかなかのご発言だとはおもわれませんか。この
方がうちの地区選出の代議士さんなら、私、一票入れたくなっちゃいます。
こんな方が日本にいてくださるのであれば、これからすすんでいくであろう
カビ毒対策も期待が持てる。
・・・しかしですね、ものごとはそううまくいかないのが世の常っていうか、
三笠フーズ事件で問題が提議されたにもかかわらずの 日本の常/笑。
冒頭でお伝えした国会の委員会の発言時期をお知らせしましょう。
じつは、この発言は、昭和32年11月における第027回国会決算委員会
における理事の発言。もうかれこれ半世紀以上も前の「カビの生えそうに
古い」発言なのだから驚きです。この時代以降、右肩上がりに食料の輸入が
ふえていったのにもかかわらず、です。
いち消費者としてはもうこういうしかないでしょう。
カビ毒よりも怖いもの、それってきっと情報公開の少なさだ
と。加えてこの問題に関する現在の国会議員さんの関心の薄さはもちろんの
こととして。
◎ こんな背景がありました ↓ 。
注〕昭和32年11月、第027回国会決算委員会で問題となったもの
それは『黄変米』問題。昭和26年12月に神戸港に陸揚げされたビルマ
米5000トンの1/3分が黄変米であった事が発端でした。農林省神戸
動植物検疫所と兵庫食料事務所が発見したこの黄変米のその後の保管と
行き先が問題視されたもの。
注〕イスランジア黄変米〔このときさらに問題になったカビ毒〕
タイ国黄変米の毒素に比較して強烈な毒素をもつ。およそ100倍。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
現状よりも、さらに食糧輸入が増えることになるとまずはこんな弊害もで
てくるのではないかという回を、再録することにいたしました。もともと
は国内のリサイクル農業推進に対する疑問点をとりあげた2007年から
2009年にかけての回だったのですが、よろしかったらご参考に。前回
分は こちら。
↓
『カビ毒よりも怖いもの。』
「最近はカビによる害がよく研究され、特に発ガン性を持ったカビ毒(マイコ
トキシン)をつくり出す種類も数多くあることがわかってきて、食品衛生上
大きな問題になっている。それだけに食品メーカーにとって防カビ対策は何に
増して大きな課題」・・・などといった取り上げられ方をされはじめたカビ毒。
しかし、不思議におもわれませんか。このカビ毒/マイコトキシンによる中毒
症は人類の歴史と共に発生していたと考えられる、じつは古くて身近であるべ
きはずの症状。しかししかし不思議なことに、それにしては一般的に現在の
日本でほとんど知られていない。
そのような日本の現状を、あなたは不思議におもわれませんでしょうか。
そんなカビ毒に関する問題が、国会で議論されたことがあります。そのような
国会の委員会での、カビ毒に関する理事の発言をまずはご紹介です。
『竹○局長はまだこのカビ毒の問題について御認識が少いのじゃないかと思い
ます。今申し上げましたように、純粋な毒素を多量に食わせたらマウスは
一週間で死んでしまうのであります。よろしょうございますね。
微量でも半年問継続して与えましたならば、肝臓は次第に大きく組織の変化
を来たすそうであります。ことに今東大あたりで実験中でありますが、ガン
類似といいますか、あるいは広い意味においてアメリカあたりの医学の判定
ではガンというそうでありますが、そういう現象すら実験上現われておるの
であります。
ところが肝硬変になった、ガンになったからといってそれがカビ毒に汚染さ
れた食物を食ったためかどうかということはわかりません。そういうような
ところまでは手が届かない。私どもは法務省のお立場も警察の立場も知って
おりますので、予防的に事前に厳重にその行方をきちんとして、そうして国
民的には衛生上の被害なからしめることに万全の措置をとっていただきたい。
病気になって死んだって言うていくところがないですよ。日本は世界で何番
かの肝臓病患者の多いところだといわれるそうでありますが、その原因は何
か、私どもはしろうとでわかりません。わかりませんけれども、学者が幾多
の粒々辛苦の研究を積み重ねまして、この毒素の被害の激烈なことを証明し
ておるのであります。中略。
そういうことでありますので、財政の問題も大事であるし行政の問題も大事
だが、もっと尊重すべきは人命でありますから、人命の尊重の見地から見ま
して、万全の措置をとってもらうということは行政の当然の職責だろうと思
います。』
と、いうもの。
どうでしょう、確信をついたなかなかのご発言だとはおもわれませんか。この
方がうちの地区選出の代議士さんなら、私、一票入れたくなっちゃいます。
こんな方が日本にいてくださるのであれば、これからすすんでいくであろう
カビ毒対策も期待が持てる。
・・・しかしですね、ものごとはそううまくいかないのが世の常っていうか、
三笠フーズ事件で問題が提議されたにもかかわらずの 日本の常/笑。
冒頭でお伝えした国会の委員会の発言時期をお知らせしましょう。
じつは、この発言は、昭和32年11月における第027回国会決算委員会
における理事の発言。もうかれこれ半世紀以上も前の「カビの生えそうに
古い」発言なのだから驚きです。この時代以降、右肩上がりに食料の輸入が
ふえていったのにもかかわらず、です。
いち消費者としてはもうこういうしかないでしょう。
カビ毒よりも怖いもの、それってきっと情報公開の少なさだ
と。加えてこの問題に関する現在の国会議員さんの関心の薄さはもちろんの
こととして。
◎ こんな背景がありました ↓ 。
注〕昭和32年11月、第027回国会決算委員会で問題となったもの
それは『黄変米』問題。昭和26年12月に神戸港に陸揚げされたビルマ
米5000トンの1/3分が黄変米であった事が発端でした。農林省神戸
動植物検疫所と兵庫食料事務所が発見したこの黄変米のその後の保管と
行き先が問題視されたもの。
注〕イスランジア黄変米〔このときさらに問題になったカビ毒〕
タイ国黄変米の毒素に比較して強烈な毒素をもつ。およそ100倍。
