プラごみが獲れる魚よりも多くなる日。
“海洋に投棄されるプラスチックごみの量は、少なくとも年間800万トン。
この現状が続くならば、海洋に漂うプラスチックごみの量は2025年まで
に魚3トンにつき1トンの比率にまで増え、2050年には魚の数を上回る”
という衝撃的なニュースが報道されたのは1月下旬。いわゆるダボス会議発
の問題提起でした。
いわれてみれば、たしかにそうだなと思いましたよ。
海が荒れて波が高くなったがためにゴミが打ち上げられた時などは とくに、
流木や海藻などにまじって、たくさんのプラスチックごみが浜辺にうちあげ
られています。ダボス会議の発表したニュースを耳にしたとき、“さもありな
ん”と、まずはあの浜辺の光景が頭に浮かんだんですね。
しかし本当に憂慮すべき問題はこれから。じつは漂着するプラスチックごみ
よりも もっと怖い存在があった。それが「マイクロプラスチック」。そう、
砕けて微小にプラスチックごみです。これが海の生態系に大きく影響しはじ
めている・・・ということがわかってきた。たとえば海のなかであれば
植物プランクトン → 動物プランクトン → 魚 → 哺乳類
という食物連鎖が存在するわけですが、その食物連鎖のしょっぱなのプラン
クトンの段階で、
動物プランクトンが、マイクロプラスチックを食べてしまっている
ことがわかってきたのだそうです。まちがって食べちゃってるわけですね。
ということになれば、この動物プランクトンを魚が食べ、その魚を大型の生
き物が食べることで、海の生き物全体にマイクロプラスチック汚染が広がっ
ている可能性がある。もちろんその影響は、海だけにとどまらず、その魚を
食べている人類を含んだ地球全体の生態系に及んでいる可能性もある。
それだけではありません。プラスチックそのものに有害な物質が添加されて
いる場合もあります。また漂流するうちにプラスチックの表面に付着したさ
まざまな物質がマイクロプラスチックと同時に生き物の体内に入取り込まれ
る可能性もある。
さらには栄養不足の問題です。
光合成をおこなう植物プランクトンに必要な日光が、海のなかを漂う大量の
マイクロプラスチックにより妨げられ、うまく育たない可能性がある。加え
て動物プランクトンが[植物プランクトンとまちがえて]栄養のないマイク
ロプラスチックを食べて満腹になってしまえば、こちらの生育もおかしくな
らざるを得ない。もちろんそのあとの食物連鎖に支障がてて生態系のバラン
スがくずれるかもしれません。
うーん、こうなるともはや、ホラーですよね。
しかも超シリアスな。
こうなると、このWEF発表のこのニュースの重みです。“2050年には
魚の漁獲量よりもプラゴミが多くなる”事態を人類が確認することができるの
かどうかさえ危ぶまれそうな、そんなヘビイなニュースにも思えてきました
よ[ニュースは こちら]。
ということで、今回はみえるゴミはかたづけられる。けれど、見えない微細
なゴミはどうなるんだろうというおはなしでした。
◎ 日本周辺を含むアジア地域にはとくに多いプラスチックゴミ。
そんな海の汚染の実態を外交や軍事なども含めた幅広い分野
から解説した新刊書が こちら、2015年Amazon販売賞に
も選ばれた『海が教える人類の危機』です。
著者の 原口策真さんは元海上自衛官であったというだけに、
おすすめの一冊です。著者インタビューのページは こちら。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
“海洋に投棄されるプラスチックごみの量は、少なくとも年間800万トン。
この現状が続くならば、海洋に漂うプラスチックごみの量は2025年まで
に魚3トンにつき1トンの比率にまで増え、2050年には魚の数を上回る”
という衝撃的なニュースが報道されたのは1月下旬。いわゆるダボス会議発
の問題提起でした。
いわれてみれば、たしかにそうだなと思いましたよ。
海が荒れて波が高くなったがためにゴミが打ち上げられた時などは とくに、
流木や海藻などにまじって、たくさんのプラスチックごみが浜辺にうちあげ
られています。ダボス会議の発表したニュースを耳にしたとき、“さもありな
ん”と、まずはあの浜辺の光景が頭に浮かんだんですね。
しかし本当に憂慮すべき問題はこれから。じつは漂着するプラスチックごみ
よりも もっと怖い存在があった。それが「マイクロプラスチック」。そう、
砕けて微小にプラスチックごみです。これが海の生態系に大きく影響しはじ
めている・・・ということがわかってきた。たとえば海のなかであれば
植物プランクトン → 動物プランクトン → 魚 → 哺乳類
という食物連鎖が存在するわけですが、その食物連鎖のしょっぱなのプラン
クトンの段階で、
動物プランクトンが、マイクロプラスチックを食べてしまっている
ことがわかってきたのだそうです。まちがって食べちゃってるわけですね。
ということになれば、この動物プランクトンを魚が食べ、その魚を大型の生
き物が食べることで、海の生き物全体にマイクロプラスチック汚染が広がっ
ている可能性がある。もちろんその影響は、海だけにとどまらず、その魚を
食べている人類を含んだ地球全体の生態系に及んでいる可能性もある。
それだけではありません。プラスチックそのものに有害な物質が添加されて
いる場合もあります。また漂流するうちにプラスチックの表面に付着したさ
まざまな物質がマイクロプラスチックと同時に生き物の体内に入取り込まれ
る可能性もある。
さらには栄養不足の問題です。
光合成をおこなう植物プランクトンに必要な日光が、海のなかを漂う大量の
マイクロプラスチックにより妨げられ、うまく育たない可能性がある。加え
て動物プランクトンが[植物プランクトンとまちがえて]栄養のないマイク
ロプラスチックを食べて満腹になってしまえば、こちらの生育もおかしくな
らざるを得ない。もちろんそのあとの食物連鎖に支障がてて生態系のバラン
スがくずれるかもしれません。
うーん、こうなるともはや、ホラーですよね。
しかも超シリアスな。
こうなると、このWEF発表のこのニュースの重みです。“2050年には
魚の漁獲量よりもプラゴミが多くなる”事態を人類が確認することができるの
かどうかさえ危ぶまれそうな、そんなヘビイなニュースにも思えてきました
よ[ニュースは こちら]。
ということで、今回はみえるゴミはかたづけられる。けれど、見えない微細
なゴミはどうなるんだろうというおはなしでした。
◎ 日本周辺を含むアジア地域にはとくに多いプラスチックゴミ。
そんな海の汚染の実態を外交や軍事なども含めた幅広い分野
から解説した新刊書が こちら、2015年Amazon販売賞に
も選ばれた『海が教える人類の危機』です。
著者の 原口策真さんは元海上自衛官であったというだけに、
おすすめの一冊です。著者インタビューのページは こちら。
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