すでに10日以上も雨が降り続いている九州地方。宮崎県の海岸部地
方では幸いにして洪水被害に遭わなかったとはいったものの、水稲の
イネ刈り作業が滞った状態が続いています[田がしめっていると大型
収穫機械がつかえないうえに、たとえ刈れたとしてもコメの乾燥場の
数が足りなくなるため]。そんな状況下において、のびつづいている
のは草。潤沢な水分を吸収しずんずんずんずんのびつづけています。
そんな草対策の方法で、たとえば畦カバーをつけたり、天気をみつつ
いっきに刈り払い機などで草対策をする方が農村の日常なのですが・
・・これをゲームみたいにして競い合ったという歴史 もあります。
そんないわゆる「全日本草刈選手権」のお話は こちら。2019年
の再録ですが、よろしかったら。
↓
『全日本草刈選手権の記念碑をみて思う。』
1930年代の半ば、「全日本草刈選手権」という大会が開催されま
した。場所は、東京の荒川の土手。県予選を勝ち抜いた農学校の学生
4万人が、大会会場になった荒川土手で草刈のわざを競い合ったとい
います。もちろん草刈に使用された道具は、現在広く利用されている
「刈り払い機」などではなくカマ、手動の鎌が使用されました。
2019年現在・・・東京都北区志茂の赤水門には、その大会を記念
した高さ5Mの「草刈りの碑」があります。碑文に曰く、「草刈りは
日本農民の昔ながらの美風で、農民魂の訓練であり発露である」と。
よいですね、この言葉。
“農業は草との戦い”といわれ、実感もする、アジアモンスーン気候に
のなかでおこなわれている日本の農業の実態を表現[あらわし]し、
その農作業を体験することによって生まれてきた言葉だよなあってつ
よく思います。実際のところいまのこの夏の時期の草の伸び具合って
いったら、その生長が大げさではなく、目に見えるようさえかんじま
すものね[作業に関する回は こちら]。
さらに、碑の文は続きます。いわく「農民魂は先ず草刈りから」。
この言葉も、またよくわかります。
現代の農家に所有されているような農業機械は1930年代の半ばに
は一般農家にはほとんどといってよいほどに普及ていないのが現状・
・・カマで刈り取る草は当時貴重な動力であった牛馬の食べ物であっ
たのですから。
← 碑文
そしてそれだけではありません。今回取り上げた土手の草はもとより
農村近くに存在するアゼ草や草原の草、山の下草など[もちろん落ち
葉なども]の身の回りの植物質の資材は、すべて貴重な土づくりのた
めの原料/資源とされました。そう、苦労して集められた植物質の資材
は、積み重ね・切り返しされ発酵させられて、作物の栽培に利用する
貴重な「たい肥」とされたからです。
そのような時代背景を知り理解したうえで、もういちど碑文をみると
なかなかに感慨ぶかいものがありますょ、荒川の「草刈りの碑」は。
ちなみにベジタリアンの方や、ベジタリアンからさらに一歩すすんだ
完全菜食主義者を意味するVegan(ヴィーガン)の方には、よくよく
事情を説明できれば、たとえば精進料理などと並んできっとおお受け
する日本観光の名所にもなりえるのではないかなと思うんですよね。
↑ 写真のバッチはおみやげでいただいた Vegan缶バッチ。
ということで今回は、全日本草刈選手権の記念碑のご紹介でした。
<emoji code="h044" /> とくに有機JAS法が制定されてからは、作物栽培に利用
される たい肥 と きゅう肥 の区別などが、むしろ
あいまいにされた感がある感じているのですが、最近では
家畜ふん尿由来のたい肥を使わないという最新の有機栽培
もでてきているようで、この点からみれば 1930年の
この碑ができたころの時代が一周まわってトップに立った
みたいなかんじがしたりして。おもしろいものですねー。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
方では幸いにして洪水被害に遭わなかったとはいったものの、水稲の
イネ刈り作業が滞った状態が続いています[田がしめっていると大型
収穫機械がつかえないうえに、たとえ刈れたとしてもコメの乾燥場の
数が足りなくなるため]。そんな状況下において、のびつづいている
のは草。潤沢な水分を吸収しずんずんずんずんのびつづけています。
そんな草対策の方法で、たとえば畦カバーをつけたり、天気をみつつ
いっきに刈り払い機などで草対策をする方が農村の日常なのですが・
・・これをゲームみたいにして競い合ったという歴史 もあります。
そんないわゆる「全日本草刈選手権」のお話は こちら。2019年
の再録ですが、よろしかったら。
↓
『全日本草刈選手権の記念碑をみて思う。』
1930年代の半ば、「全日本草刈選手権」という大会が開催されま
した。場所は、東京の荒川の土手。県予選を勝ち抜いた農学校の学生
4万人が、大会会場になった荒川土手で草刈のわざを競い合ったとい
います。もちろん草刈に使用された道具は、現在広く利用されている
「刈り払い機」などではなくカマ、手動の鎌が使用されました。
2019年現在・・・東京都北区志茂の赤水門には、その大会を記念
した高さ5Mの「草刈りの碑」があります。碑文に曰く、「草刈りは
日本農民の昔ながらの美風で、農民魂の訓練であり発露である」と。
よいですね、この言葉。
“農業は草との戦い”といわれ、実感もする、アジアモンスーン気候に
のなかでおこなわれている日本の農業の実態を表現[あらわし]し、
その農作業を体験することによって生まれてきた言葉だよなあってつ
よく思います。実際のところいまのこの夏の時期の草の伸び具合って
いったら、その生長が大げさではなく、目に見えるようさえかんじま
すものね[作業に関する回は こちら]。
さらに、碑の文は続きます。いわく「農民魂は先ず草刈りから」。
この言葉も、またよくわかります。
現代の農家に所有されているような農業機械は1930年代の半ばに
は一般農家にはほとんどといってよいほどに普及ていないのが現状・
・・カマで刈り取る草は当時貴重な動力であった牛馬の食べ物であっ
たのですから。
← 碑文
そしてそれだけではありません。今回取り上げた土手の草はもとより
農村近くに存在するアゼ草や草原の草、山の下草など[もちろん落ち
葉なども]の身の回りの植物質の資材は、すべて貴重な土づくりのた
めの原料/資源とされました。そう、苦労して集められた植物質の資材
は、積み重ね・切り返しされ発酵させられて、作物の栽培に利用する
貴重な「たい肥」とされたからです。
そのような時代背景を知り理解したうえで、もういちど碑文をみると
なかなかに感慨ぶかいものがありますょ、荒川の「草刈りの碑」は。
ちなみにベジタリアンの方や、ベジタリアンからさらに一歩すすんだ
完全菜食主義者を意味するVegan(ヴィーガン)の方には、よくよく
事情を説明できれば、たとえば精進料理などと並んできっとおお受け
する日本観光の名所にもなりえるのではないかなと思うんですよね。
↑ 写真のバッチはおみやげでいただいた Vegan缶バッチ。
ということで今回は、全日本草刈選手権の記念碑のご紹介でした。
<emoji code="h044" /> とくに有機JAS法が制定されてからは、作物栽培に利用
される たい肥 と きゅう肥 の区別などが、むしろ
あいまいにされた感がある感じているのですが、最近では
家畜ふん尿由来のたい肥を使わないという最新の有機栽培
もでてきているようで、この点からみれば 1930年の
この碑ができたころの時代が一周まわってトップに立った
みたいなかんじがしたりして。おもしろいものですねー。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」