グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

肥え過ぎた土の養分を抜くのも農業。

2014-01-03 23:36:46 | Weblog
肥え過ぎた土の養分を抜くのも農業。


肥えすぎた土地を、痩せさせることも、また農業です。

そのまま作物を植えつけると、作物が「樹ボケ」や「つるボケ」の
状態になるほどに肥えている土地
の土は改善されなければなりませ
ん〔硝酸態窒素が地下水に乗って放出されることで環境を汚染する
のを防ぐためでもありますから
〕。

どうやって痩せさせるのか・・・まずは過剰になっている養分がな
にであるかを調べ、その養分だけを土地に施さないという方法があ
ります。その上で作物を植えつける、収穫する。これを繰り返して
いけば、過剰になっていた成分は確実に減少していきます。

極端に肥えた土地では、特別な植物を使う方法もあります。

たとえば、生育するにあたって、肥料分を多く必要とする家畜の飼
料作物を育てます。
またそんななかでも、とくに養分の溜まりやすい傾向にある『家畜
ふんたい肥を数十年にわたって連用し、カリや塩素、そしてナトリ
ウムが過剰になっているハウス
』では、水を貯めてイネを栽培して
もらったりもします。

このように、飼料作物やイネといった作物を育てて、そして収穫し、
〔ここからが重要〕その土地から持ち出す
ことで、土地を痩せさせ
ていきます。

このように、土地に過剰蓄積した窒素や塩類を除去することを『
』といいます。そして除塩に利用する作物のことを、〔土をきれ
いにしてくれるという意味から〕『クリーニングクロップ』とよび
ます。
クロップは作物という意味ですから『クリーニングクロップ』と
は、土地をクリーニングしてくれる作物ということになりますね。
植物って、使いようですよね。

・・・まあ しかし、です。

よくよく考えれば、はじめから、栽培しようとする作物に適量の養
分を入れておきさえすれば、このような手間をおこなうこともない
のです。

そのことを常に頭において、土の肥やしすぎに注意して 営農しよ
うではありませんか〔なんだかヒトの肥満の話も似ていますよね/笑〕。


◎ どれくらいの効果があるのかは、よくはわかりません。が、『放射性
  物質に対するヒマワリ
』なども、ある意味クリーニングクロップ という
  ことになります。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染