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農業の現場の おはなしなどなど。

イネの守護神。

2023-08-16 11:01:12 | Weblog
イネの守護神。
イネとイネつくりに関係した神さま、それがお稲荷さまです。

 稲成りに、稲生り(いねなり)で、稲が成育すること、
 また 稲つくりを担(にな)うこと、すなわち 稲荷 。


そうした理由から、古来より人々は伏見稲荷に参詣し、稲荷山の土
を持ちかえります。稲荷山の土を戴いて、それを自分の田畑に撒け
ば五穀がよく稔り、害虫がつかないという素朴な信仰のかたちです。
西日本の代表的なお稲荷さまである伏見神社さまなどの歴史におい
ては

 前つがたは諸国の農民山州伏見稲荷山の土を求田毎に入れば
 保食神の加護にてよく実のるとて皆人ごとに土をもとむ。

といった表現にて、大阪の随筆家であった田宮仲宣・文永壬午年〔
1822〕刊の随筆集に書き留められてもいるようです。のちのち
このような土俗的ともいえる風習が、現在の各地神社でも見受けら
れる「清め砂」や「御神砂」となっていったのかもしれませんね。

そのような日本民俗信仰における稲作の神、お稲荷さま。

仕事がら自分は、個人的に羽田の穴守稲荷神社にお参りさせていた
だいておりますが[以前掲載した不思議な砂の話 の回でご紹介した
「御神砂」は、じつはこの穴守神社さまからいただいたもの。
そんな穴守さまの紋どころには、はっきりとイネの姿が描かれてお
ります。

ののののの 穴守さま 紋章


そして、稲荷神社といったらキツネのお話です。

狐が稲荷神そのものであると誤解されている方もいるかもしれませ
ん。たしかにどこの稲荷社の境内にもおキツネさまばかり/笑。しか
しキツネはあくまでお使い〔中世以前にはキツネの姿はみられなか
ったといいますよ
〕。

穴守神社のご祭神は、紀記などで食物の祖神・農耕の神とされる保
食神、豊受姫命/とようけひめのみこと。 女性神であらせられます。

ということで今回は、 イネとイネつくりに関係した神さまである
お稲荷さまのおはなしでした。つづく。

 
晴れ キツネといえば、前述の稲荷山の土に関して書き留められて
  いる田宮仲宣の別の随筆集に乗っているキツネ憑きについて
  の話もありまして・・・「以前ある人の子にキツネが憑いた。
  この狐、たいしたもので諸氏百家を暗記しており誰もこの憑
  いた狐との問答に勝てなかった。しかしとある人がある質問
  をしたら、あっさりと観念して離れたのだそうです。さあ、
  ここで問題ですが、諸氏百家を暗記していたというその博学
  な狐がわからなかった質問
 です。キツネに憑かれた子を救
  う役目となったとしたら、あなたならなんと問われますでし
  ょうか? 
  で、その随筆に記録されているキツネに問うたその問題とい
  うのが・・・・論語の中で「子曰く」とは何回出てくるかと
  問うと狐は観念してあっさり離れた。
と、いうことでござい
  います笑。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 

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