グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

田植えして一ヶ月くらいに良く受ける質問は。

2023-04-30 11:34:43 | Weblog
田植えして一ヶ月くらいに良く受ける質問は。G
[さむい朝や寒風の吹く日を除き]暖かい日は水田の水を日中
浅水にして水温上昇に努めイネの生育をすすめていく、とい
った管理をする早期水稲なのですが・・・
本年は例年ならあがってくるはずの最低気温が、ときには9度
から11度という低い気温で推移している南九州の沿岸部地方。 
4月中旬からは日中に強風が吹く日も多く、一と月まえに田植
えが終わった水田でのイネの生育には活着の良かった田と悪
かった田との生育差が甚だしく、生育に関してバラつきがで
ているように見受けられます。。
さてそこでこれからの生育管理ですが、とくに苗の生育が悪
い水田では
 ​こちら​を参考にしていただくとして、生育が順
調であれば、状況やケースに合わせてつぎのような管理をお
願いいたします。

 ↓

『田植えして一ヶ月くらいに良く受ける質問は。』

そんな生育に関する質問ですが、たとえば・・・

  葉に条〔すじ〕状の食害ができる
  株ごとなくなる
  あぜぎわの葉に斑点状の枯れた点ができる
  分けつ〔イネの株がますこと〕がうまくいかない
  下葉が黄色くなっているが、これは病気ではないのか

といったところが代表的な質問の内容となります。
あなたのイネの生育で、あてはまる点はありませんか?

さて、その質問の答えですが、

 ■ 葉に条状の食害ができるのはイネミズゾウムシの被害
 ■ 株ごとなくなるのは、ジャンボタニシによる食害

と考えて良いかと思いますので、薬剤散布などの対策をほどこせば
よいということになります。

そして のこりの質問である
 
  あぜぎわの葉に斑点状の枯れた点ができる
  分けつ〔イネの株がますこと〕がうまくいかない
  下葉が黄色くなっているが、これは病気ではないのか

ですが、これらは、まずまちがいなく土中の酸素不足が原因の生育
不良
です〔とくに田植直前になって 生の有機物をいれた田んぼや、
前作の葉もの野菜や牧草を鋤きこんだ田でおこりやすい
〕。

田にはいって、歩いてみるとわかりますよ。

そんな田に入って歩くとでてくるものは、 ・・・・そう、
土中の有機物が微生物によって分解される過程ででてくる メタンや
硫化水素など
 の気体が、湧き出ているのです。

つまり水面下の土の中では

  田の土の中の生の有機物が分解し、ガスが発生している
  土中のチッソが有機物の分解に使われている

という状況に陥っている。

この状態では、イネの根が酸素を吸えませんし、生育に必要なチッソ
分も土中で不足する
。結果として、根の生育がうまくいかないために、
その影響がイネ全体の生育に及んでいると考えられるわけです。

したがってこんな場合の対策は、

  田の表面を空気に触れさす
  土中のガスを逃がす

ことが有効となります。その方法ですが、

 ■ 田の水を抜いて、田の表面を出す
 ■ 除草を兼ねてタズリさまを使用する

といった対策が効果的となります。イネの生育がどうも思わしくないと、
思われている方は、ぜひ、お試し
下さい。

そうそう、そして タズリさま。土中に空気も入れ、そのうえ除草もで
きる現代版のタズリさまは たとえば こちら です。


<emoji code="h044" /> ガスを抜くことが功を奏して、イネの生育が回復したとき。そのと
  きに思う・・・「農家は田にはいってたんぼ、いや、なんぼ/笑」。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜

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