グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

太陽の鳥・カラスのお酒。

2016-04-05 01:51:17 | Weblog
太陽の鳥・カラスのお酒。

次回関連で2009年分の再掲載です。

 ↓

4大ホワイトスピリッツのひとつであるテキーラ。国内ではジン・ウオ
ッカ・ラムにつぐ人気を誇ります。「マルガリータ」や「テキーラサン
ライズ」などのカクテルのベース酒になっていることもあり、日本での
需要も毎年増加しているようですね。

さて、そのテキーラ。

リュウゼツラン(竜舌蘭)の一種であるアガベ・アスール・テキラーナ
を原料として51%以上使用した発酵酒を蒸溜したお酒です。またその
製造される産地も重要で・・・メキシコでも、ハリスコ州・ミチョアカ
ン州・ナヤリット州・グアナファト州・タマウリパス州で生産されたも
のだけがテキーラを名乗れるのだそうです〔なにやら 「薩摩焼酎」を
イメージさせる話です
〕。 

そんなかの地のテキーラの有名ブランドメーカーが『ホセ・クエルボ』。

創始者のホセ・アントニオ・クエルボ氏がスペイン王からハリスコ州の
土地を譲り受け、1795年にクエルボ社を創業した・・とされていま
すから200年以上もの長い伝統を誇るメーカーということになります。

この「ホセ・クエルボ」社テキーラのシンボルとして掲げられている
のが、じつは カラス

テキーラの商業製造と販売を開始する際に、スペイン語が読めない人の
ために、誰でも覚えやすいカラスの絵をラベルに描き、
その絵をシンボルとして樽に貼った
のが、ホセ・クエルボ社隆盛のそも
そもの始まりともいわれています〔そもそもクエルボとは、スペイン語
でカラスの意〕。

テキーラ.jpg
 ※ 右端の画はアルベルト・アロウェスティ・イバロラの「曙光」


古代のエジプトでは、太陽の鳥。ギリシャ神話では、太陽神アポロンの
使者。中国では、太陽に住む鳥。
と、されてきたカラス。そんなカラス
の太陽の鳥といったイメージをうまくつかったことが、大成功を勝ち得
た理由のひとつだといえそうです[メキシコという国も太陽の国といわ
れますし、まさにうってつけのキャラクターであったのでしょう
]。

日本市場においても、テキーラのトップ銘柄となっているこのメーカー
は、いまや世界最大のテキーラ生産量をつくりだしているということで
・・・日本有数の日射量を誇り、古代遺跡を抱える点が一致した点で
メキシコシティと姉妹都市になっている宮崎市民としてはじつにうらや
ましいかぎり
であります。
  

◎ そんなテキーラメーカーの老舗「ホセ・クエルボ社」。社内の
  廊下にドーンと鎮座する、人ひとりは入れるかという巨大な鳥
  かご。そのなかにはカラス一羽が大事に飼育されているとの
  ウワサあり。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染


春先にも硝酸塩中毒には気をつけよう。

2016-04-03 01:53:13 | Weblog
春先にも硝酸塩中毒には気をつけよう。

昨日、03月31日の農業新聞に掲載された硝酸塩中毒に関する記事。

のののののの 新聞記事・硝酸

たい肥を連年・毎作のように使用し、土中の硝酸チッソが蓄積した土壌
から収穫された牧草を、牛に与えたときにおこりがちになる[激しくな
ると牛の突然死にもつながる]硝酸塩中毒に関する記事となります。

そしてこの春先になるとおこりやすくなる硝酸塩中毒。

体験的にいえば、おこりやすい天候というものがありまして、たとえば

 ■ 寒い日がつづいたあとの 急に ぽっと あたたかくなった朝
 ■ 雨がつづいたあとの 急に 天気がよくなった朝

などに収穫した牧草では、とくに注意が必要となります。 ということ
で、そのあたりの話を図示したのがこの図ですが、図中の左下
土の中や土の表面に 生き物の遺骸やふん尿が多量に存在する場合 が
これにあたります。

 硝酸塩
のののののの このあたりですね。

さらに問題は、農業の問題だけにはとどまりません。

そう水環境の汚染です。大量の有機物の分解に伴って発生した硝酸塩
の河川や地下水への流入です。いまや都会に限らず、地方においても
日本の井戸水を汚染しているという現状があります。

ということで今回は、農業における春先の未熟な有機物の大量施用は
牛の健康を妨げるばかりではなく、環境における水汚染を引き起こす
可能性もあるので気をつけましょう・・というおはなしでした。

そして今回のおはなしの補則として、関連したバックナンバーは

 ■ たい肥料の多い圃場での対策 の回は こちら
 ■ 井戸水や地下水を汚染する場合は こちら
 ■ 口蹄疫にも関連したかも の はなしは こちら

となります。よろしかったらご参考に。


◎ 硝酸塩の問題と併せて心配せねばならないのは、ヒトにも
  影響を及ぼす原虫やウイルスそして大腸菌による水の汚染
  の問題です。とくに家畜フンが原料の未熟なたい肥が多量
  に施されている場合は、硝酸塩よりもむしろ人畜共通感染
  症のほうが緊急の課題となります。

 51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜