はーい、げんきです。

遠くにいる友達に私的トピックスの紹介。話題はその時その時いろいろ。

紙は東北で作られてる

2014-07-28 22:33:48 | book
 暑い日は読書です。
 新潮文庫も、100冊読め!って言ってるでしょ?(←激しく違います)


 紙つなげ!彼らが本の紙を造っている/佐々良子(早川書房)

 以前読んだエンジェルフライトを書いた佐々さんの新しい本が出ていました。
 日本製紙・石巻工場が、震災から蘇るまでのお話です。
 今日のタイトルは、冒頭の一文から。
 工場がストップして、紙の供給が止まって、初めて紙がどこで造られていたか知ったという作者の経験から話が始まっています。
 かくいう私も本の手触りは気にしていても、誰が造っているのか気にしたことはありませんでした。
 石巻工場は、よく行く東松島市からも煙が上がっているのを見ることができます。
 今日も煙が出てるなあ、と思いながらいつも見ていました。
 私が震災後初めて石巻に行ったのは10月になってからで、その時には石巻工場の8号が稼働していましたが、敷地には大きなロールが転がっているのが道路からも見えたのが今でも忘れられません。
 もちろん、石巻工場のことだけでなく、工場で働く人や、石巻に住んでいる人達のことも書かれています。
 良いことも、悪いことも。
 3年経つけれど。
 まだ3年しか経っていないのです。
 今は、気にすることなく紙があります。
 でもそれは誰かが、がんばってくれたから。
 ペーパーレスがどんどん進んでいますが、たまには紙の本を手にとってみてください。
 文庫本でも、各社、色味や手触りが違うのだそうです。
 石巻が止まっている間、他の紙屋さんが、必要な紙を用意してくれたのだそうです。
 だから、いつもとちょっと違う紙で造られた本がどこかにいるらしい。
 本が好きな人にぜひ読んで欲しい本です


 エンデュミオンと叡智の書/マシュースケルトン著、大久保寛訳(新潮文庫)

 2006年刊行、ずーっと温めてたようです。
 チャイルド44の頃の本だって。随分前ね。
 ファンタジーというか、童話というか、そんなお話だった。
 活版印刷術の発明者、マインツのヨハン・グーテンベルクとか出て来ました。
 それ以前の本は、全て手書き、そして人の手によって書き写されて広まりました。
 聖書がベストセラーなのは、活版技術があってこそ。
 本に呼ばれた人と、本に取り憑かれている人達の物語でした。


 写字室の旅/ポール・オースター著、柴田元幸訳(新潮社)

 エンデュミオンと叡智の書を読み終える直前に、タイトルと手触りだけで買いました。
 こういう装丁、好きなんだよね。
 一体何が書かれているのかサッパリな物語でした。
 どうやら、ポール・オースターが書いた作品に出てくる人達が次々出てくるそうで、ポール・オースターを読んでる人にはたまらないらしいですが、全く読んだこと無いので、そりゃあちんぷんかんぷんですわ。
 でもなんだろうね、おもしろいというか、なんだろう、なんだろうで読み切っちゃった。
 最後の方とか、すごく盛り上がったりとかもしたんだよね。
 なんで写字室なのかなって、それは★〆□◎¢▲ヰ仝ヾ∩ヱ∂⊆♯£◆しているから?(←ネタバレになっちゃうから


 というわけで。
 何かと同じようなテーマが続く事が多いんですが、今回は紙というか本でした
コメント
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