新潟駅。1泊して翌日の朝。これから秋田へ向かう列車に乗る予定。
駅舎はここだけを取り揚げれば意外と古びた感じだ。中に入っているテナントの雰囲気や間の取り方などには、少しレトロな感じがあり、これはこれで自分にはよくなじんだおなじみの感覚だった。気軽な感じを受けた。
これは新潟の朝の駅前
先ほど駅前で撮った時は(上のフォト)晴れていたのに、列車に乗った時にはもうこれだ。雨。
雨水の排水が目に入る。どこからか集まって流れているのだろう。座席にぼんやりと座っている。小さなお酒の瓶と列車に乗る前に売店で買った「新潟ひとつまみ海苔わさ(ワサビのことで結構辛い)」が座席の前の小テーブルに置いてある。旅のお供だ。列車が発車する前の、滞在した街を後にする時のいつもの気分。
市内を観て歩いた時に訪れた旧斎藤家別邸。フォトはその庭にある層塔と田舎屋。石段を歩いて少し上ると
自然にこのアングルで目に入るようになっていて、思わずカメラを構えたのだが、これが貰ったパンフレットに載っている
のと瓜二つと言っていいアングル・構図なのだった。撮るまでもなかったか・・・・・。
庭園がとても良く、歩いても主屋2階和室から眺めても堪能できた。バスの運転手から教えてもらい、おまけに
ここです!と言って指差した上で停留所で降ろしてもらったのだった。
その運転手と道すがらいろいろ話していて、・・・道すがらと言っても、彼は運転という重要な仕事をしつつであり、私は横に座り、貰った地図片手にあれこれと喋るだけだ・・・、かの有名な会津八一が新潟の生まれであり、晩年もここ新潟で過ごし、没したということを知った。「ああ、そうだったのですか・・・。」「そうなんです、意外とそこまでは気が付かない人が多いのですが・・・。」 奈良での活躍が有名だがそこまで知らなかった。奈良の人ではなかったかなというくらいまでが頭の中にあっただけだ。坂口安吾も新潟に縁が深いということを知った。これもほとんど意識していなかった。もちろん下調べなどもしていない。怠惰な旅行客なのだ。坂口安吾はかつて何冊か読んだ覚えがあって、影響も少し受けた。話していて興味が湧いてきたので、観るだけでも観ておこうと、斎藤家に続き、風の館、砂丘館を観ることにした。これらは、まとまって近くにあるのだった。
旅に出ると、始めは名所旧跡などの主だった観光スポットを一つ二つ観ることが多く、その後は、興味に応じてとなる。何でこんなところにいるの、というところを歩いたりもする。2度目3度目と訪れる回数が増えると、末端的名所というか名所ではないところを観たりするようになる。この辺りからもなお、面白く、飽きた辺りからが実は旅の醍醐味ということもありそうだ。
新潟は、通常は北陸地方に分類される。でもその後続いて、秋田、青森と行くのだから大きく言って、東北の旅、だ。新潟は北陸地方の街であるが少し大きく分類すると東北地方とも言えるようで、かつ、北陸を小さく捉えると新潟県は北陸3県からは外れる・・・。何とも微妙な分け方をされているようだ。でも自分としては東北といった感覚とは少し違うな・・・。やはり北陸だ。地図を広げても東北の他県に比べて関東にかなり近く思える。関東から見ると秋田や青森は列島をかなり奥へと行く印象だ。これに比べると新潟は関東に近く、ほぼ真北に位置し、そして関東より中部、もっと言うと京都辺りにも意外に近いのでは、住んでいる人はそういった感覚なのではないかと思った。昔は海路が主流だったわけだし・・・。
新潟の街は、私としては歩いていてスポットとして3点が頭に浮かんだ。つまり、新潟駅、信濃川と萬代橋周辺、三越やラフォーレ原宿のあるアーケード周辺繁華街。この3つ。そして海。
今回は街へ着いて一番に海を見に行った。何もないにしても・・・。それしか思いつかなかったから・・・。
駅からアーケードの繁華街までは歩くには少し距離がある。旅行客にとっては駅からちょっと歩いて繁華街へというにはちょっとシンドイ。そして丁度この間に信濃川が流れている。萬代橋。ここへ出ると視界が急に開けた感じになり、とても良い。気分が変わる。川沿いはあまり店や建物などの街の要素が川を意識して形作られている感じではなく、惜しい気がした。少し離れて、船着き場を兼ねた新しい建物の「朱鷺メッセ」があるのが眺められる。笑ってしまったのだが、ここには「ばかうけ展望台」という名の展望台があって、眺めも良さそうだ。どうして「ばかうけ」なのかは分からない。超高層ビルになっていた。今回は時間の関係もあり、そこはパス。
繁華街のある辺り。古町の大通りわきの路地。
古町のアーケード。雪が多い地方だからアーケードがあると良いのだろう。
丁度、七夕の日だった。この通りの交差点のところには、
三越やラフォーレなどがあって、繁華街の中心といった感じだった。
建物にラフォーレと書かれていて、その後は原宿となっていたな・・・。
裏の通りの小さな居酒屋。
時間があれば飲みたいところだったのだが・・・。
でもそんなところがいたる所にあるのだ。
closedのofficeのdoor。
薪能!?どこかこの近くで開かれるようだ。
夏の風情・・・。
何通りというのだろう、鍋茶屋通りでよいのだろうか。駅前で貰った地図片手で地名などいまだしっかりとは分からず・・・。アーケードのある通りから一本入った裏の通り。
どうも有名な食事処であるらしく、夕方、早くも予約の案内役らしき人がケータイで連絡など取っていた。見てみたらそれほど値段は高くはなく、自分もここで夕食など取ろうかと思ったけれど、まだ歩くところもあるし・・・。またの機会かな・・・。
拡幅工事の最中。
夜の駅前。結局、晩飯は簡単に済ませた。
お酒は地酒をしっかりと注文して・・・。