福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

新作音取り音源完成! ヴィラ=ロボス 聖セバスチャンのミサ「クレド」

2020-09-29 09:19:16 | コーラス、オーケストラ

女声合唱のための音取り音源

ヴィラ=ロボス: 聖セバスチャンのミサ曲
3. クレド

聖セバスチャンのミサよりの第2弾は、「グローリア」を飛ばし、もっとも難曲である「クレド」を先行しました。スコアだけを眺めていても、掴み難かったこの音楽の素晴らしさが、今回の音源制作を通してようやく見えてきたように思います。手間暇掛けて、完成させた甲斐はありました。10分を越す長大な楽章で、これを歌い通すには相当な実力、あるいは訓練が必要になると思われます。

ただし、これを模範演奏と思われては困ることがあります。
それは、DAWソフトの制約から平均律によるため、演奏のあちこちで、ハーモニーの歪みが聴こえてしまうこと。特に転調を重ねる部分での濁りは残念でなりません。ピアノやオルガンの音色で演奏したものよりも、平均律の弊害が目立ってしまうように感じます。

また、機械による操作のため、各ブロックの繋ぎや間の取り方がぎこちなかったり、画一的だったりするので、実演ではより自然な流れを探求すべきでしょう。

さらに、テンポ設定には暫定的な部分があり、今後、解釈を深めてゆくときに変更することも大いにあり得ます。

その一例。
手元の楽譜には、Et incarnatusu est(イエスの生誕)のブロックに、テンポを落とす指示がないのですが、et homo factus est(そして、人となりたまえり)のところに、Allegroとあることから、その手前は別のテンポ、すなわち、テキストの内容に相応しい遅めのテンポだろうと考え、実践しています。実際には、もっとゆっくりのテンポもあり得ると思います。

You Tubeを検索しても、このミサ曲のクレドを発見することは難しく、稀少な資料となり得るかも知れません。

この難曲の理解を助けるため、対訳を字幕として付してみました。
けっして気軽に聴ける音楽ではありませんが、お楽しみ頂けると幸いです。

♪オリジナル動画の音はもっと美しい(オリジナル音源は更に美しい)のですが、YouTubeにアップすると音の割れ気味となってしまうのがとても残念です。ファイルのサイズが大きすぎるのでしょうか?


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