日付も5月28日(日)にかわりました。
いよいよ本日はMozartian Chorus Japanの2回目の日曜集中練習です。
当初、東京オペラシティの小リハーサル室を予定していましたが、コーラスへのご参加者数が想像を超えたため、急遽大リハーサル室でのレッスンとなります。
レッスン時間は、14時~16時45分ですが、最初の体操と発声練習が極めて重要ですので、遅刻なさらないよう心掛けてください。
また、五本指ソックスまたは裸足に鼻緒のあるサンダル、草履などをご用意頂けると、発声法への理解に近づけると思われます。
さて、本日、シュテファン大聖堂の演奏会マネージメントを一手に引き受けているKunst & Kultur - ohne Grenzen社の清水様より、稀少なメッセージを頂戴致しましたので、ここに転載いたします。
確かに、今から足腰を鍛えておくことは必要と思われますし、静かに心を見つめる時間も重要です。
最善の準備をして、ともに素晴らしい演奏会としていきましょう。
なお、シュテファン大聖堂の美しい写真も清水様ご提供のものです。
https://www.facebook.com/シュテファン大聖堂で演奏してみませんか-420930551420668/
シュテファン大聖堂へ
モーツァルト「レクイエム」を歌いにお越し頂く皆様へ
私から3つのアドバイスがございます。
もしよろしかったら、本番までに行って頂けたら幸いです。
① 足腰を鍛えてください。
皆様のご自宅からウイーンまでの道のりは、
約9000キロ離れていて長時間フライトがあり長旅です。
慣れない環境
慣れないお食事
日本との時差があります。
ウィーンご到着後、翌日には市内観光
午後から合同練習が数時間ございます。
基本、シュテファン大聖堂内で練習する際には、座れません。
つまり、毎日数時間、立ったままの状態で歌って頂きます。
本番前には、開演となる約40分前から
控室にて立ったままの状態で本番をお待ち頂き、
終演後に祝賀会がある場合も立食になります。
本番前には、ゲネラルプローベでさらに2時間は
立って頂くことになるので、
一日約6時間は立ったままで楽譜を持って
歌って頂くことになります。
慣れない神聖な空間だけに、かなり緊張もされると思います。
ですので、日頃からスクワットやお散歩、
自転車に乗るなどして
足腰を鍛えることをお勧めいたします。
本番で最大限に持ち味を発揮するには、
足腰の強さにかかってくると思うのです。
本番であまりの疲労で精根尽き果て
お声が全く出ないということになったら
日本から遥々お越しになるのに
もったいないです。
私も週12回足腰を鍛えています。
毎日朝晩、メニューを変えて
走って、泳いで、自転車に乗っています。
適度に足腰を鍛えることをお勧めいたします。
② まぶたを上げて、目を大きく見開き、
上を向けて、口角を上げて笑ってください。
長時間立ったままで、歌い続けると、
時差があり疲労感が増してくると、
まぶたと口角が下がってきて集中力も下がってきます。
姿勢も猫背になり、下向きになってきます。
お声を出すポジションも下がってきて、
全体的に音程がフラットになります。
ソバ鳴り、カラ鳴りと言い、
前から3列目までしか、お声が聴こえなくなります。
ですので、本番まで日頃から意識的にまぶたと口角を上げて
目を大きく見開く習慣を身に付けてはいかがでしょうか?
目を大きく見開くだけで、お声の雰囲気は格段に上がります。
プロの歌手達の眼力を御覧になれば一目瞭然です。
道を歩いている時や電車に乗車している際、
目を大きく見開いていると
ダースベーダーかと間違われるので、
お休み前や、練習の前などにすると良いと思います。
ちなみに、私はウィーン在住23年目になりましたが、
23年前よりも自然と目が大きく開いた状態になりました。
毎日感動や驚きの連続の結果だと思います。
海外に長く住んでいる方達は、
目が大きく見開いている傾向にあります。
次回、海外に長く在住している方を観察してみてください。
③ 一日朝晩、1分間で良いので想念を止めて
静かに座ってください。
音は静寂の中から生まれ、静寂の中へ消えていきます。
静寂が在って、音が存在するのです。
音を奏でるよりも、静寂へ耳を傾けることが大切です。
想念が止まった時、貴方は時間を超越しています。
貴方が熟睡している時、時間の存在を感じませんよね!
なぜなら、熟睡の状態は無我だからです。
無我の状態になれば想念を感じる貴方は無くなり、
休符や静寂の真の存在が分かります。
これは知性では理解しえません。
知性とは真逆の事をお伝えしています。
貴方の真の存在も、静寂から生まれています。
想念を止めた状態で、レクイエムを歌ってみてください。
当日、お越しになる聴衆は、
無念無想で貴方の演奏を拝聴します。
貴方が想念で満たされた状態で歌われると、
聴衆は3音聴いただけで、すぐに分かります。
シュテファン大聖堂の研ぎ澄まされた聴衆は、
無念無想の覚醒された演奏をお待ちです。
モーツァルト「レクイエム」の存在は、
貴方がどれだけ心を開いて歌っているかを映し出す作品、
貴方に貴方自身の真の存在を想い出させてくれる鏡なのです。
無我の状態でレクイエムを歌うことによって、
道が示され、恩寵の扉が開かれます。
気づくと作品と一つになり、
真の自己への入り口に立ち、
貴方は、まさに真の自己になろうとしているのです。
これがレクイエムを歌うという本来の姿であり、
モーツァルトが教会音楽に求めたことなのです。
すべてはあるがままです。
皆様のお歌を、
シュテファン大聖堂で拝聴することを楽しみにしています。
音楽の神様からたくさんのインスピレーションが与えられますように….
誠にありがとうございます。
Kazuhiro Shimizu
Kunst & Kultur - ohne Grenzen