福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

クナッパーツブッシュのお墓参り

2018-09-19 22:53:39 | 旅行


本日午前は、ボーゲンハウゼン墓地を訪ね、クナッパーツブッシュのお墓参り。奥様のマリオンさんとともに、静かに眠っておられました。
手を合わせ、感謝の気持ちをお伝えしてきました。
お二人のお名前と生没年月日を記した文字の掠れてきているのが、気になります。



同墓地には、「飛ぶ教室」「ふたりのロッテ」「五月三十五日」などの著作で知られるエーリヒ・ケストナーも眠っております。





前回、訪れたときにはあったルドルフ・ケンペのお墓はなくなっていました。なんでも、2007年3月、シェイクスピアの故郷イギリスに、ということで改葬されたとのこと。





ボーゲンハウゼン墓地へは、中央駅よりトラム16番に乗って約20分ほど。今回は、ガスタイクの「ミュンヘン・チケット」に立ち寄り、ゲルギエフのチケットをピックアップしてからの訪問となりました。





いま、ゲルギエフのブルックナー9番を聴き終え、宿に戻ったところですが、時差ボケに襲われ、意識が朦朧としてきたので、これにて、いったん失礼致します。

寝ぼけているとはいえ、取り留めのない文章、まことに失礼しました。

ようやくミュンヘン着

2018-09-18 22:22:10 | 旅行


アムステルダム・スキポール空港での3時間半もの乗り継ぎ時間を経て、ようやくミュンヘン中央駅近くの宿にチェックイン。

朝8時に成田の宿を出てから、およそ21時間の旅となりました(フライト時間の合計は14時間05分)。

部屋の壁に掛かる版画が心を和ませてくれます。

もともと、KLMにて成田~アムステルダム~ベルリンと予約していたものを、故あって到着地をミュンヘンに変更したため、このような変則的フライトとなった次第。

フライト中、鑑賞した映画は3本。
1. グッバイ・クリストファー・ロビン
2.高慢と偏見
3.レッド・スパロウ

聴いた音楽は、
アーノンクール指揮によるベートーヴェン:ミサ・ソレムニス



ミュンヘン空港から中央駅までは、Sバーンを利用。所要時間は約48分とけっこう掛かります。タクシーの利用出来る距離ではないようです。

さあ、明日のことは、起きてから考えるとして、まずは、シャワー浴びて眠ることにしよう。

欠航の儀

2018-01-11 13:43:52 | 旅行


本日は、アムステルダムからドレスデン入りし、夜にはゼンパーオパーにて「魔笛」を鑑賞する予定であった。13:50にはドレスデン空港着予定だから、余裕である。しかし、その素晴らしい計画が俄かに暗雲に覆われた。

スキポール空港に向かうバスの車中で受け取ったのは、KLMよりの「アムステルダム~ドレスデン便の欠航」の知らせ。自動的に割り振られた便が15:15発チューリッヒ経由でドレスデン空港着が19:10だという。これでは、19:00の開演に間に合わないではないか!



そこで、ダメ元で、空港のKLMサービスカウンターを訪ね、「これでは遅過ぎる。ほかのフライトはないか?」と訴えると、14:25発フランクフルト経由のルフトハンザ便はどうか? という。ドレスデン空港着が18:10というから、もちろん承諾。タクシーで劇場に直行すれば開演に間に合うかも知れない。大きなスーツケースもあるし、本当はホテルにチェックインしたいのだけれど。



まだ、予約票のチケットへの引き換えが済んでいないので、時間のロスも発生するが、最善を尽くすのみ。

ドタバタが一段落したら急に空腹を覚え、搭乗口近くのカフェにて、ハムサンドイッチを頬張ったところ。

追記
いま、フランクフルト行きか20分遅れにて到着。出発は14:45に変更された。フランクフルトからのフライトが定刻であることを祈るのみ。




人生初のアムステルダム

2018-01-10 17:49:07 | 旅行


アムステルダムの空港の外に降り立つのは人生初。オランダ語はまったく解さず、人々の喋る言葉が全く分からない、というのは辛いものがありますね。

今回はドレスデンのゼンパーオパーにて、ティーレマン指揮の「ニーベルングの指環」全曲のチクルスを聴くためのひとり旅ですが、前後と合間にアムステルダムに立ち寄りコンセルトヘボウにて開催されるコンサートを聴こうという寸法です。



先ほど、コンセルトヘボウ近くの宿に辿り着き、いまは部屋で寛いでいるところ。バスの運転手に、どうやって代金を払うのか尋ねたら、「いまシステムが故障しているからフリーでいい」と言われ、空港から美術館広場まで、ただ乗りしてきました(笑)。運がよいのか悪いのか?



お部屋は質素ながら清潔でよい感じ。暖房は壁の小さなオイルヒーターのみ。やや非力なので、朝方は冷えるかも知れない。



いまは天気も悪くて寒いけれど、季節がよければ、ドアを開いて、庭にでるのも素敵でしょう。



今宵のコンサートは、約2時間後の20:15開演。時差ボケで睡魔に襲われませんように!
かといって、いま昼寝をすると熟睡してしまって寝過ごす恐れ大。うーん、どうしようかな?



肥薩線 嘉例川駅

2018-01-03 21:02:09 | 旅行


昨年の疲れが一気に出たのか、大晦日に鹿児島に着いたものの、起き上がることもやっとという体たらく。

本日になり、ようやく買い物やら温泉に出掛ける元気が蘇ってきたため、鹿児島空港から妙見温泉への途上にある日の出温泉きのこの里までドライブすることに。



余談だが、今回のレンタカーは走行距離9万5千キロ超えのスズキ「スウィフト」。10月以来、色々乗ったコンパクトカーの中では、一番しっくりくる走り。



道中、肥薩線の「嘉例川駅はこちら」という看板に誘われ、木造駅舎で有名な嘉例川駅へ。





明治36年(1903)年1月15日に開業以来の木造駅舎は国の登録文化財だという。歳月の重みと趣がありますね。

無人駅ながら特急「はやとの風」が停車するというのも異例とのこと。次の「はやとの風」到着まで45分ほど時間があったので、後ろ髪引かれつつ駅を後にしましたが、寄り道した甲斐はありました。

わたしは「テツ」ではありませんが、せっかく鹿児島にご縁のある身なので、肥薩線の旅はしてみたいものです。


藤江幾太郎には会えず、碌山に挨拶をする

2016-08-03 21:07:49 | 旅行


希少な夏休みの1日、市立大町山岳美術館を目指したのは、山岳画家・藤江幾太郎の「ヒマラヤの山村」という油絵を見るためであった。
藤江幾太郎の山の絵こそ、高田博厚の裸婦像と並び、いま、もっともわが心に響く芸術作品なのである。

自宅を出てから途中休憩を含めておよそ5時間のドライブ、ようやく到着した目的地ではあったが、こともあろうか、企画展のためにすべての絵が収蔵庫に仕舞われていて、お目当ての作品を拝むことは出来なかった。

しかし、ロケーションの良さや、常設展示の充実から大きな落胆はなかった。上の写真は同博物館3階から眺める北アルプスの山嶺。今日は雲が厚く、山頂はほとんど隠れていたが、それでもこの美しさ!



気を取り直して、向かった先は安曇野市穂高の碌山美術館。平日の午後4時過ぎの入館ということで、他に鑑賞者は数組のみ、実に静かに作品と対話することができたのは嬉しいことであった。 



空の青が清らかで美しい。
このような空の下で、ブルックナーを演奏できたなら、どんなに素敵なことだろう!



この夏休み中は、高村光太郎の企画展「彫刻と詩」もあり。ボクの心を捉えたのは、どこかに甘さの残る彫刻よりも、ひたむきで、真っ直ぐで、暖かで、鋭く美の本質を突いた、美しい詩作の方であった。

火口のど真ん中に立つ

2016-05-18 15:13:36 | 旅行




鹿児島県姶良市蒲生町にある米丸マールとは、約7,500年(縄文時代)に火山の火口だったところ。直径約1km。長い年月をかけて堆積物が積もり、いまは田んぼとなっている。

今日はそのど真ん中に立ち360度を見渡してみた。すると小高い山というか丘に囲まれ、なるほどここは火口の中心である、ということが体感できた。実に雄大な風景であり、地球の壮大な歴史を偲ぶこととなった。





その活発であった火山活動の名残が米丸温泉である。設備も古く、浴槽も洗い場も甚だ狭いが、この湯は確かで、特に皮膚病、怪我への効能は絶大なものである。かつては、西南戦争に傷ついた兵士たちの心身を癒やしたという。



因みにこの米丸マールは、国により活火山と指定されているとのこと。末永く何事も起きないことを祈るばかり。

蛍狩り ~ 40余年前の記憶

2016-05-17 23:29:11 | 旅行


束の間、お休みを頂き、両親の故郷鹿児島を訪ねております。

今夜は、父とふたり、懐中電灯を手に(街灯が少なく道が暗い)、近所の沢まで蛍狩りに。



幻想的な光の乱舞。
ボクのカメラの腕前では上手く撮れなかったけれど、実に美しい景色でした。



ここで思い出したのが40余年前、今は亡き祖父に連れられて蛍狩りに来たこと。小学生の頃の記憶が蘇ったことに感動しました。

とともに、父との思い出をひとつ重ねられたことも嬉しく思いました。


蒲生どん墓

2016-03-24 23:01:05 | 旅行


今日は、天気も回復したということで、父と2人、墓参りに出掛けました。福島、黒川(母)両家のほか、遠近の親戚やお世話になった方々まで、町内三つの墓地を自転車で回り、ご無沙汰していた数年分のお参りを済ませてきました。





写真は「蒲生(かもう)どん墓」と言われる蒲生一族の墓。蒲生氏は、15世紀半ば島津家の配下となる前、この地を治めていた豪族で、看板にある通り、水害に流されていたものが昭和13年に復元されたものです。

墓地とはいえ、どこか清々しい空気の漂う心地よいスポットでありました。






ドレスデン ~ エルベ川の畔にて

2016-02-23 02:44:07 | 旅行


「エルベ川越しに旧市街の見渡せる最高のホテルです」
と、アシスタントの方に案内され、期待に胸膨らませつつチェックインしたThe Westin Bellvue Dresden。ところが、通された部屋が、あまりに殺風景でガックリ。

そこで、フロントの綺麗なお姉様に「川沿いの部屋を」とアップグレードをお願いしたところ、めでたく適ったという次第。
引越先は、なんとゼンパーオパーを正面に見渡せるという絶好のロケーション。一夜あたり○○Euro追加の価値は十分にある? 確かに身分をわきまえぬ贅沢だけど、滅多に来ないんだからお許し願いたい。
明晩はあの麗しい建物の中で、ティーレマン指揮「ワルキューレ」を聴く。いまからワクワクするなぁ。



因みに、ドレスデン旧市街地では、毎週月曜日の19時から、旧移民反対派×賛成派入り乱れてのデモが行われるとのことで、「お出掛けは明るいうちに」とアドバイスされた。わたしもここでは一目で分かる外国人。トバッチリで排斥されては大変ということで、部屋でおとなしくしているところ。

まあ、ホテルのある新市街地は安全らしく、手頃なレストランもあるとのことだが、強い雨も振ってきたところで、夕食はルームサービスで済ませるつもり。

と、これを書く間にも、エルベ川対岸より、物騒なシュプレヒコールや笛の音、ときには騒々しいロックに乗せてシャウトする声までが聞こえてくる。沢山の青い光がくるくる回っているのは、恐らく警察の車両だろう。

と、こんな生々しい実況中継の出来るのも、部屋のアップグレードの恩恵である。
(騒ぎは10数分で終わった。というより、もっと街の中心に移動したのかも知れない)