福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

36年ぶりに聴くブルックナー「第6」

2020-07-23 10:25:43 | コンサート



愛する大フィルがブルックナー「6番」を演奏するというので、矢も楯もたまらずフェスティバルホールに駆け付けた。新型コロナにより大フィル合唱団のレッスンも中止され、実に4か月ぶりの大阪である。

「6番」は、ブルックナーの交響曲の中にあって地味な存在で、演奏頻度は高くない。「3番」以降の7曲の中では録音も少なく、レコード全盛時代にはカイルベルト、クレンペラー、ヨッフムくらいしか手に入らなかったことを思い出す。

しかし、作品の魅惑は絶大で、特にはじめの2つの楽章の雄大さ、深遠さはブルックナーならではのものである。他のナンバーより人気の薄い要因は、充実しきった前半に対する後半の2つの楽章の比重が軽いことであろうが、スケルツォもフィナーレもそれぞれに魅力があり、もっと演奏されるべき作品であると思う。

わたし自身、「6番」を生で聴くのは、1984年の朝比奈&東響以来というから36年ぶり。東京文化会館の3階ライト側から見下ろしたステージ風景を今でも思い出す。メインのブルックナーも良かったけれど、前プロのハインリヒ・シフを独奏に迎えたドヴォルザークが胸躍る快演であった。


今回のマエストロは飯守泰次郎先生。
リハーサル3日目の後半より聴かせて頂いたが、その脱力の妙により、大フィルから、かつてない柔らかで、奥行きのあるサウンドを紡ぎ出してくださっているように思う。

ここぞというときにも、全く力みのない指揮をなさるので、オーケストラにも余分な力の入ることはない。その結果、力こぶを伴った演奏よりも、大きく、味わいのある音楽となっている。第2楽章では何度か「奇跡か!」と思われるような身震いする瞬間すらあった。

失礼ながら指揮は明瞭とは言い難い。しかし、それがオーケストラの自主性を引き出し、実に集中力に富んだアンサンブルを生み出した。やはり、大事なのは人間力なのである。

本日、午後3時よりの2日目は、より自由な演奏を展開してくださるであろう。今からとても楽しみだ。

※写真1枚目は、大フィルTwitterより転載しました。





音楽&動画専用ノートパソコン注文

2020-07-21 02:17:00 | コーラス、オーケストラ

ここ最近、メインのデスクトップPCにて、動画編集中にフリーズしたりブラックアウトする現象が頻発し、新たなYouTube動画が配信できないでおります。



発して組み立てた自作パソコン(といってもボードや部品を選んだだけ)も、10年選手ともなると綻びが出始めてきたのか、最近の情報量の多い動画を処理したりエンコードするには荷が重くなっているように思います。



そこで、新規ノートPCの導入を決断。様々な機種を比較検討した結果、MSIという台湾のメーカーを選ぶこととしました。

無駄なソフトが何ひとつバンドルされていないことを幸い、音楽や動画の再生&編集に特化しようと思います。

標準装備が些か物足りず、カスタマイズした都合上、届くまでに10日~18日間掛かるとのこと。

ディスプレイの4K化を諦める代わりに、メモリやストレージには余裕を持たせました。到着が楽しみ。

というわけで、次作公開まで、しばらくお待ちいただきたく思います。


福島章恭 うた #3 The Beatles: The Long And Winding Road

2020-07-07 19:43:45 | コーラス、オーケストラ

福島章恭 うた #3 The Beatles: The Long And Winding Road


久しぶりの動画投稿です。 またもご無沙汰してスミマセン。
その後、何本か撮影したのですが、湿度によるピアノの音程狂いがどうにも気になり、調律をお願いしてからの撮り直しとなりました。
ほんの数日、除湿器をかけることを怠っただけで、特に高音部のピッチがグングン上がっていたのです。調律師さんによると、湿気で響板が膨張するために起こるとのこと。楽器のためには、電気代を惜しんではいけませんね(笑)。以後、気を付けたいと思います。

ビートルズのナンバーばかり歌っていると、家人からは「合唱やクラシックは止めて、そっちの道に生きるのか?」などと冗談交じりに問われましたが、もちろん、そんなつもりは毛頭なく、若かりし頃の淡い夢を、束の間、思い出しているのみであります。

いずれにせよ、自らの歌唱に関して、とてもよい勉強になっています。
「子音が弱い」「跳躍したときのピッチがよろしくない」など、プレイバックをしながら、まるで自分で自分にレッスンをしているようです。レッスンからレッスンへと飛び回っている日々にはできなかったことで、この機会を大切にしたいと思っております。

第4弾は、間もなく公開できると思われます。既に撮り終え、編集を待つだけとなっておりますので。

♪語りを聞くのが煩わしい方は、
1:41よりご覧ください。

♪タイトルバックの風景は、2年前に訪れたアムズテルダム近郊のザーンセ・スカンス風車村であります。特に、歌の内容とは関連はありませんが、再び、自由に欧州に渡れることへの願いを込めて選びました。

お楽しみいただけると幸いです。宜しくお願い致します