Villa-Lobos: MASS Saint Sebastian : Agnus Dei, sung in Latin
ヴィラ=ロボス: 聖セバスチャンのミサ曲
3. クレド
聖セバスチャンのミサよりの第2弾は、「グローリア」を飛ばし、もっとも難曲である「クレド」を先行しました。スコアだけを眺めていても、掴み難かったこの音楽の素晴らしさが、今回の音源制作を通してようやく見えてきたように思います。手間暇掛けて、完成させた甲斐はありました。10分を越す長大な楽章で、これを歌い通すには相当な実力、あるいは訓練が必要になると思われます。
ただし、これを模範演奏と思われては困ることがあります。
それは、DAWソフトの制約から平均律によるため、演奏のあちこちで、ハーモニーの歪みが聴こえてしまうこと。特に転調を重ねる部分での濁りは残念でなりません。ピアノやオルガンの音色で演奏したものよりも、平均律の弊害が目立ってしまうように感じます。
また、機械による操作のため、各ブロックの繋ぎや間の取り方がぎこちなかったり、画一的だったりするので、実演ではより自然な流れを探求すべきでしょう。
さらに、テンポ設定には暫定的な部分があり、今後、解釈を深めてゆくときに変更することも大いにあり得ます。
その一例。
手元の楽譜には、Et incarnatusu est(イエスの生誕)のブロックに、テンポを落とす指示がないのですが、et homo factus est(そして、人となりたまえり)のところに、Allegroとあることから、その手前は別のテンポ、すなわち、テキストの内容に相応しい遅めのテンポだろうと考え、実践しています。実際には、もっとゆっくりのテンポもあり得ると思います。
You Tubeを検索しても、このミサ曲のクレドを発見することは難しく、稀少な資料となり得るかも知れません。
この難曲の理解を助けるため、対訳を字幕として付してみました。
けっして気軽に聴ける音楽ではありませんが、お楽しみ頂けると幸いです。
♪オリジナル動画の音はもっと美しい(オリジナル音源は更に美しい)のですが、YouTubeにアップすると音の割れ気味となってしまうのがとても残念です。ファイルのサイズが大きすぎるのでしょうか?
ご好評頂いている「海道東征」CD。たくさんのご注文有り難うございます。
♪本日、目出度く発売日を迎えましたので、以下再掲致します。
昨年11月8日、大阪ザ・シンフォニーホールで開催された「海道東征コンサート」のライヴCDがいよいよ今月23日に発売となります。
福島章恭&大フィル合唱団のコンビでは、バッハ「ロ短調ミサ」(2018年ライプツィヒ聖トーマス教会・ライヴ)に次ぐ2組目の公式CDとなりますが、今回はオクタヴィアレコードさんからのリリース、つまり、初のメジャー・レーベルによるリリースとなるのが目出度いところです。
本来なら、舞台にかける度に彫琢し、磨き上げてゆくのが演奏芸術であると思われますが、わたしに与えられたチャンスはただの1度。
ライヴ故の疵を抱えつつも、盤石のソリスト陣、大フィル合唱団の友情に支えられ、大きな感動の渦の巻き起こった名演と自負するところです。
オクタヴィアレコード一流の優秀録音が、あの日の感動をビシビシ伝えてくれているのも嬉しい限り。
また、シューベルト「未完成」は、たとえば愛知祝祭管とのブルックナーのような超スローテンポとはなりませんでしたが、遅いテンポばかりが音楽でないことを身をもって体験したとも言えるわけで、納得のゆく出来映えとなっております。こちらもお楽しみください。
オクタヴィアレコードのウェブサイト、全国のレコード店からご購入頂けますが、わたしの手元にも在庫はございますので、ご一報頂ければ特別価格(期間限定)にて直販致します。
1枚当たり、通常価格3,300円のところ、2,850円(税込み)にて。
振込手数料をご負担頂く代わりに、送料は当分の間、当方にて負担させて頂きます(クリックポスト、または定形外郵便)。
また、サインご希望の方には、ディスク上、またはブックレットにサインを添えさせて頂きます。
天下の悪筆ながら、感謝を込めつつ丁寧に書かせて頂きます(開封御免)。
ご購入希望の方は、当ブログのコメント欄(もちろん公開しません)、または下記アドレスまで、ご住所、お名前、申込枚数、ご連絡用メールアドレス(またはFAX番号)、サイン希望の有無を添えてメッセージをお送りください。
折り返し、振り込み先(三菱UFJ銀行)をお知らせ致します(ゆうちょ銀行をご希望の方にも対応は可能です)。
商品の発送は、9月23日以後となります(数日早まる可能性もあり)。入金のご確認のとれた方より順に発送致します。
いまは、合唱指揮の仕事が暇なので、迅速な作業ができると思われます(笑)。
CD申し込み用アドレス:akiyasu.concerts@gmail.com
(リンクが貼れないためご面倒ながらコピペしてご利用ください)
では、どうぞ、宜しくお願い致します。
以下、オクタヴィアレコードの公式ページより
交聲曲「海道東征」& シューベルト:交響曲 第7番 ロ短調 D759 「未完成」
大阪フィルハーモニー交響楽団
幸田浩子(ソプラノ)
清野友香莉(ソプラノ)
石井藍(アルト)
小原啓楼 (テノール)
原田圭(バリトン)
大阪フィルハーモニー合唱団
大阪すみよし少年少女合唱団
信時 潔:交聲曲 「海道東征」 [作詞:北原白秋]
第一章 高千穂 第二章 大和思慕 第三章 御船出 第四章 御船謡
第五章 速吸と菟狭 第六章 海道回顧 第七章 白肩の津上陸 第八章 天業恢弘
格調高き北原白秋の作詩に、信時潔は端正な和声をふんだんに織り込み、まさに日本的様式美を誇る曲に仕上げ、昭和の時代を代表する大曲となっています。
この新盤は、合唱指揮界の雄、福島章恭が満を持して挑んだライヴで、独唱陣、合唱、オーケストラが一体となり、熱気がアルバム全体に充満しています。近年再評価著しいこの楽曲に、新たな魅力あふれる1枚が加わりました。
2019年11月8日 大阪・ザ・シンフォニーホール にてライヴ収録
Villa-Lobos: MASS Saint Sebastian : KYRIE
女声合唱のための音取り音源 ヴィラ=ロボス: 聖セバスチャンのミサ曲 Ⅰ.キリエ
ドヴォルザーク:ミサ曲ニ長調よりのグローリアとクレドは精魂込めて制作し、大きな手応えを感じているが、大きな課題が残っていた。
それは、ひとつの音符の中での強弱を付けられなかったことである。 特に長く伸ばす中でのクレッシェンドやディミヌエンドが欲しい場面もあったが、それを成すための知識とテクニックがなかったのである。
そこで、今回は試みとして、同声三部のためのシンプルな作品を題材に、データ打ち込み後にデータをコントロールする方法を採用してみた。 というのは、後付けの理由で、新たに採用したコーラス音源には、リアルタイムでのエンヴェロープには全く対応しておらず、キーボードでどんなに表情を付けて演奏しても、データに反映されなかったのだ。
そこで、ネットやガイド本を調べに調べて、ようやく強弱の付け方を発見できた。この方式によれば、ひとつの音符の中での表情付けが可能となる。 とはいえ、まだ手探りには違いない。さらには、微妙なヴィブラート等の加減も調整できるらしいが、まずは試作と言うことで、強弱だけに専念してできた作品がこれである。
弱音が希薄になるので、もっと音圧を上げるべきかも知れないが、それも今回はしていない。 聖セバスチャンのミサは、今秋、女声合唱団 KIBIの定期演奏会で演奏するはずであったが、新型コロナ禍にあって、未だ振替公演の目処も立っておらず、ここに先駆けて疑似演奏を繰り広げておくこととする。
追伸 こうしてYouTubeで再生してみると、出力レベルがやや大きかったかも知れません。 グローリアをアップする際には、訂正版をアップしたいと思います。
Dvořák: Mass in D major Ⅲ.Credo 合唱団のための音取り音源(全パート用)
福島章恭「うたシリーズ」番外編 合唱団のための音取り音源 その2(全パート用)
ドヴォルザーク:ミサ曲ニ長調op.86 Ⅲ.クレド
♪前作グローリア収録後、MIDIキーボードにKAWAI VPC 1を導入したところ、音楽制作の効率が向上すると共に、再現される音楽性も豊かになったように思います。 木製鍵盤と本物のピアノに近いアクションを備えたKAWAI VPC 1は素晴らしい楽器で、何時間弾いても愉しく、導入は大正解でした。
ただ、ダイナミクスの幅をだすために、基本の音量をやや弱く設定したため、デバイスによっては、グローリアの方が聴き映えがするかも知れません。
また、オリジナル音源とYouTubeの音質の差に、如何ともしがたいものがあるのは残念です。
ここには全パートがほぼ均等に聴こえるバージョンをアップしますが、各パート別の音源は、ヴェリタス・クワイヤー東京HPの団員のページにアップ致します。 音取り用というよりは、観賞用とすべく作成致しております。
ヴェリタス・クワイヤー東京ホームページ https://www.veritas-choir.com
写真2(教会内部):http://www.flickr.com/photos/mcaven/3... by Michael Cavén (modified by あやえも研究所) is licensed under a Creative Commons license
Dvořák: Messe in D Ⅱ.Gloria 合唱団のための音取り音源(全パート用)
福島章恭「うたシリーズ」番外編 合唱団のための音取り音源 その1(全パート用)
ドヴォルザーク:ミサ曲ニ長調op.86 Ⅱ.グローリア
♪うたシリーズの続編はまだなのかとお叱りの声も届いておりますが、その後、Cubaseを核としたDAW環境を整えたところ、慣れないコンピューター作業に悪戦苦闘。 ようやく扱い方を把握してきたところです。 自分の歌より、まずは合唱団に役立つことから、というわけで、ドヴォルザーク:ミサ曲ニ長調op.86よりグローリアをアップします。
たいへんな名曲でありながら、演奏機会は多いとは言えず、採算の合わない市販の音取りCDは存在しません。レッスンの予習のため、また、新型コロナが原因で休団されている方の自習用に重宝すると思われます。 もうひとつの効用は、声楽部を器楽で演奏することで、作品の和声や構造を理解しやすいということで、これまで、CD等で聴きとれなかった作品の美を発見できるかも知れません。
ここには全パートがほぼ均等に聴こえるバージョンをアップしますが、各パート別の音源は、ヴェリタス・クワイヤー東京HPの団員のページにアップ致します。 オリジナルは、もう少しよい音質で制作できたのですが、ダウンコンバートの過程でかなり劣化してしまいました。次回以降への課題と考えております。 なお、ピアニシモはスマホやタブレット環境では聴きとりにくいことから、強めに演奏していることをご承知おきください。
※動画中の字幕、Messe D-durとすべきをMesse in Dとしてしまいました。訂正するには動画を削除して再アップせねばならないため、このままで失礼させて頂きます。 もっとも、ドイツ語表記である必然性はまったくないのですが、チェコ語の表記には馴染みがないものでご了承ください。
※追記 むしろ、このミサ曲のオーケストラ版の初演されたイギリスに因んでMass in D major の英語表記の方がベターと思い当たり、動画のタイトルのみ改めました。悪しからず。
ヴェリタス・クワイヤー東京ホームページ
https://www.veritas-choir.com