福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

福島章恭コンサートシリーズ4 「未完成」&ブラームス「1番」 チケット発売開始!

2024-10-11 11:26:11 | コンサート
 
 
福島章恭コンサートシリーズ4
 
シューベルト : 交響曲第7番ロ短調「未完成」
ブラームス: 交響曲第1番ハ短調作品68
 
指揮・福島章恭
管弦楽・東京フォルトゥーナ室内管弦楽団
(コンサートマスター:相原千興)
 
2025年5月11日(日)
13時30分開演 (13時開場)
杜のホールはしもと〈 ホール〉
全席自由 4,800円
 
チケット予約・お問い合わせ 
オフィスアルシュ 03-3565-6771 https://www.officearches.com
かもっくす音楽舎 042-799-0182 akiyasuconcerts@gmail.com
チケットぴあ https://t.pia.jp Pコード:282098
イープラス  http://eplus.jp
 
※ 未就学児の入場はご遠慮ください
 
主催:かもっくす音楽舎 後援:一般社団法人国際親善音楽交流協会 やまと国際オペラ協会
 
 
福島章恭 プロフィール
桐朋学園大学声楽科卒。大阪フィルハーモニー合唱団指揮者。1996年、ベルギーのナミュールにて、フリーダー・ベルニウスの合唱指揮マスタークラス受講。「最高のコーラスマスター」として井上道義、尾高忠明、堤俊作、ラドミル・エリシュカ、シモーネ・ヤング諸氏から絶大な信任を得る。
2006年ウィーン楽友協会にてモーツァルト「40番」「レクイエム」(チェコ・プラハ管)。10年バチカン・システィーナ礼拝堂コンサート。2013年&19年ライプツィヒ聖トーマス教会にてバッハ「ロ短調ミサ」、16年「マタイ受難曲」。08年、17年ウィーン・シュテファン大聖堂にてモーツァルト「レクイエム」。19年ベルリン・フィルハーモニーホールにて、ブラームス「ドイツ・レクイエム」(ベルリン響)を指揮。本年10月、バチカン サン・ピエトロ大聖堂&イタリア・アッシジ大聖堂にて、なかにしあかね「4つの聖歌」世界初演。
音楽評論家として1994年アリオン賞(柴田南雄音楽賞)奨励賞受賞。
著書「新版クラシックCDの名盤」(宇野功芳・中野雄共著 文春新書)。「モーツァルト百科全書」「交響曲CD絶対の名盤」「バッハをCDで究める」ほか(以上、毎日新聞社)。
CD: 「海道東征」&「未完成」(大阪フィル)、バッハ「ロ短調ミサ」(ザクセン・バロックオーケストラ、大阪フィル合唱団)ベートーヴェン「7番」&「ジュピター」(東京フォルトゥーナ室内管)、ブルックナー「8番」(愛知祝祭管)
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「ヨハネ受難曲」 混声合唱団ヴォイス&ヴェリタスクワイヤー東京

2024-10-06 23:04:56 | コンサート

投稿のご無沙汰御免。
10月5日(土)、わたしにとって13年ぶりとなる「ヨハネ受難曲」公演を無事に終えることが出来た。
否、無事という言葉ではまったく足りない。
魂の震える感動を伴った大成功と言っても許されるだろう。

「これまで数々の『ヨハネ』を聴いてきたが、もっとも感動した」
「受難節にヴァイマールの教会で聴いた聖歌隊と、同じ感動があった」
など、届いた声の数々は演奏家冥利に尽きる。

混声合唱団ヴォイス(厚木市)とヴェリタスクワイヤー東京(都内)の2団体による共催は、昨年のベートーヴェン「ハ長調ミサ」、モーツァルト「証聖者のためのヴェスペレ」公演にひきつづくもの。それぞれ単体では予算的に厳しい、しかし、バッハによる受難曲を古楽器オーケストラと共に演奏したい、という熱い想いから、再びの合同演奏となった。

どちらの団にも入団オーディションも出演オーディションもない。年齢制限もない。
年齢層はやや高め、音楽の専門家もいるが大半はアマチュアで楽譜の読めないメンバーも少なくない。
しかし、音楽作りに於いて「アマチュアだから」という妥協は一切無い。
1年半の研鑽を経て、実に立派な、何処に出しても恥ずかしくない演奏を披露できた。
コンサート開催に向けての無数の用件のみならず、日頃の運営にもご苦労をおかけしている。
役員はじめ、メンバー各位には、心よりの労いと感謝を送りたい。



盟友青木洋也さんに人選を一任した6人の独唱陣も素晴らしかった。
適材適所にして、一分の隙も無く、各人が遺憾なくバッハの真髄を明らかにしてくださった。
特に、この物語の進行役であるエヴァンゲリストの中嶋克彦さんの労を労いたい。
イエス役の与那城敬さん、ピラト&ペトロ役の松井永太郎さんの真に迫ったドラマ。
そして、澤江衣里さん、青木洋也さん、藤井雄介さんの歌うアリアが、人々の心を清らかに慰めてくれる。
特に、青木さんの歌う30番のアリア "Es ist vollbracht!"(すべて果たされた!)では、張り詰めながらもリラックスした空気の中、舞台上での魂の交流が美しく、記憶に残るものとなった。

天野寿彦さん率いる古楽器オーケストラの献身的な演奏も特筆すべきで、確かな技量はもちろんのこと、皆がバッハを愛し、敬うことから生まれる自発的なアンサンブルによって、ふたつの合唱団を高みに運んでくださった。

先に触れた30番のアリアではヴィオラ・ダ・ガンバを奏しつつ、ほぼ全てのナンバーでチェロを受け持った武澤秀平さん、ヴィオローネの布施砂丘彦さん、リュートの佐藤亜希子さん、オルガンの能登伊津子さんによる通奏低音は鉄壁で、見事にドラマを運んでくれた。

また、三ヶ尻正先生による字幕も、聴衆ばかりか合唱団への作品理解への大きな助けとなった。
今回のご縁を大切にし、先生からはもっともっとディクションに関する教えを受けたいと思う。

最後に、自分自身のことも述べさせて貰おう。
わたしにとって、「ヨハネ受難曲」を振るのは2011年(震災の年)以来13年ぶり。バッハの宗教音楽を振るのは、2018年の大フィル合唱団との「ロ短調ミサ」ライプツィヒ聖トーマス教会公演から6年ぶりである。
今回の公演については、この年月の間に体験した数々のコンサート指揮や勉強の成果が結実し、精神的にも技術的にもひとつ上のレベルの指揮が出来たように思う。もちろん、合唱団に対する指導力や目指すところも、随分と違っているはずで、それは合唱の出来映えにも反映されている。

その確かな手応えを胸に、心は次なる演奏会へと向かっている。
直近では、来年1月12日(日)、ヤマト国際オペラ協会とのヘンデル「メサイア」とモーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」。

さらに、5月11日(日)には、「福島章恭コンサートシリーズ4」の開催も決定した。
これについては、改めて記事をアップしようと思う。

バッハ: 「ヨハネ受難曲」BWV 245

2024年10月5日(土) 13時30分開演
パルテノン多摩 大ホール
エヴァンゲリスト: 中嶋 克彦
イエス: 与那城 敬
ソプラノ: 澤江 衣里
アルト: 青木 洋也
テノール: 藤井 雄介
バス: 松井 永太郎
オーケストラ: 古楽器オーケストラ(コンサートマスター: 天野寿彦)
合唱: 混声合唱団ヴォイス 
   ヴェリタスクワイヤー東京
指揮: 福島章恭

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