カントルーブ編曲 オーヴェルニュの歌 vol.2
ネタニア・ダウラツ(ソプラノ) ピエール・デ・ラ・ローシュ指揮 管弦楽団
原盤: 米VANGUARD
「オーヴェルニュの歌」は、ジョゼフ・カントルーブ(1879 - 1957)が故郷オーヴェルニュ地方の民謡を独唱と管弦楽のために編曲した本当に美しい曲集。
その愛らしく素朴なメロディが色彩感溢れるオーケストレーションによって、爽やかな芸術作品となっている。どんな疲れた心も癒やされてしまうほど。
かつて、宇野功芳先生の随筆集のタイトルともなったことをご存知の方も多かろう。
その宇野功芳先生も絶賛されていたのが、ソプラノの名花ダヴラツの名唱だ。
歌い回しに媚びや計算はなく純朴そのもの。村の少女の純粋さに青い果実のようなエロスを僅かに滲ませたような風情が堪らない。
この度は、米CLASSIC RECORDS社による45回転テスト・プレス4LPを入手。ジャケットなしの白箱入りのため、冒頭には同社による33回転復刻盤の写真を掲げた。
このテストプレスは、なんと限定20セット。45回転盤は商品化されなかったはずなので稀少。ホントは、あの名曲「バイレロ」を含むvol.1の方が欲しかったけど、こればかりは仕方ない。
なお、33回転復刻盤の方は、vol.1とvol.2を合わせての2枚組で、十二分な高音質。
ヴァンガードによる録音がこんなに優秀であったとは、昔、国内廉価盤で聴いたときには想像もできなかった。
一生大事にしたいレコードである。