福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

古いブログより ~ 五代目 古今亭志ん生のレコード・セット

2013-12-31 01:32:50 | レコード、オーディオ
五代目 古今亭志ん生のレコード・セット 2007.6.28

五代目 古今亭志ん生のレコード・セット(各10枚)が手に入ったので、記録しておく。

1.初御耳得 志ん生蔵出しライブ25
日本コロムビア FS7131-40

2.古今亭志ん生大全集
日本ビクター JV1348-57
すでに、大学入試直前に購入した「古典落語 志ん生大全集」(日本コロムビア)を架蔵しているので、レコードでは、これで3セット目ということになる。時間がないので、詳細は省くが、演目に重複はあるが、すべて違う高座の録音である。(ただし、20枚組CDセットとの重複はある)

1の「蔵出しライブ」は、1982年の発売だが、それまでに未発表だった音源ばかりを25演目も集めたという貴重なもの。もちろん、志ん生の語りが主役であるが、付属の解説書にディスコグラフィの付されているのが有り難い。つまり、それぞれの演目に何種類の録音が残さているか、また、どのレコード会社から発売されているかが記されているとともに、分かる限りの録音データが付されているので、資料としても大変重宝なのである。
長い演目を聞く暇はないので、まずは「強情灸」を聴いたが、枕の脱線具合、客の乗りなどが尋常でなく、これまで聞いていたコロムビアの「大全集」盤の録音以上に魅力的で、大いに笑った。噺の後半に、録音テープの劣化によるレベルの低下が認められるのは残念だが、それを補って余りある名演の蔵出しだと思う。

追記
上記の「古典落語 志ん生大全集」(日本コロムビア)を購入したのは、我が高校三年生のとき。宇野功芳先生の「名曲とともに」に落語のコーナーがあって、それで聴きたくなったもの。
その後、桐朋学園大学入試のための履歴書に、「趣味:落語」と書いて提出しておいたところ、
面接の際に、三善晃先生(楽長)が、「あなた、自分で落語なさるの?」とお訊ねになるではないか。
「いえ、もっぱら聞くだけです」
「誰がお好きなの?」
「五代目古今亭志ん生です」

私の面接はこれだけ。
他の声楽科の受験生が、「オペラで歌いたい役は?」などと訊かれたことを知っていたから「大丈夫かな?」と心配したほどである。

入試の面接で「好きな落語家」をお尋ねになるとは、何という粋!
その粋な三善先生も本年お亡くなりになった。
遺してくださった合唱作品の数々を、後世に歌い継ぐべく、合唱指揮をつづけていきたい。

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