ヘレヴェッヘのバッハ「マタイ受難曲」 旧録音のアナログ盤を入手。
エヴァンゲリスト(テノール):ハワード・クルーク
イエス:(バス)ウルリク・コールド
ソプラノ:バルバラ・シュリック
アルト(カウンターテナー):ルネ・ヤーコプス
テノール:ハンス・ペーター・ブロホヴィッツ
バス:ペーター・コーイ
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
シャペル・ロワイヤル, パリ
コルギウム・ヴォカーレ, ヘント(ゲント)
イン・ドゥルチ・ユビーロ少年合唱団
【録音】1984年9月 ブルッヘ(ブリュージュ) サン・ジル教会
しゃかりきに、というワケでもないが、ここ数年、緩やかに探していたLPレコードをようやく発見。
3枚組6面のうち、今日は第1面を聴いた。
(CDも3枚組だから、ヴィニール盤としては長時間収録の部類)
1984年といえば、ヘレヴェッヘ37歳の年。
オーケストラ、コーラス、独唱陣、すべて充実。
無駄のない、シンプルな表現の中に、核心を突く何かを持った演奏だ。
あの礒山雅が決定盤をと位置づけたレオンハルト盤(写真左下、SACD)の5年も前に、
かくも充実した古楽による「マタイ」録音を成し遂げたヘレヴェッヘの才能は素晴らしい。
14年後の1998年に録音された新盤も美しいが、当然ながらレコード化されていない。
その意味からも、この旧録音のアナログ盤は貴重な存在なのである。
なお、ヘレヴェッヘ旧盤、レオンハルト盤の双方でアルト独唱を務めたルネ・ヤーコプスが、
遂に自分の「マタイ」を録音した(写真右下、SACD)。
まだ、冒頭のコーラスを聴いただけだが、SACDということで音質もよく、音楽づくりも独創的。
大いに愉しみであるとともに、いろいろな刺激を与えられそうなのも嬉しい。
ヴェルナー・ギューラ(福音書家/ T)、ヨハネス・ヴァイサー(キリスト/ Bs)
ソプラノ/イム・スンヘ[12,13,27a,48,49]、クリスティーナ・ローテルベルク[8,30]
アルト/ベルナルダ・フィンク[5,6,27a,38,39,59,60]、マリー=クロード・シャピュイ[51,52]
テノール/トピ・レーティプー[19,20]、ファビオ・トゥリュンピ[34,35]
バス=バリトン/コンスタンティン・ヴォルフ[56,57]
バス/アルットゥ・カタヤ[22,23,30,42]
ルネ・ヤーコプス指揮
ベルリン古楽アカデミー
RIAS 室内合唱団
Staats- und Domchor Berlin(ベルリン大聖堂合唱団)
【録音】 2012年9月 テルデックス・スタジオ・ベルリン