ショパンについて執筆中に、その一部をCDで聴いて感銘を受け、手配したニキタ・マガロフによるショパン独奏曲全集がようやく届いた。
蘭PHILIPS 6768 067 16LP
LPレコード16枚32面に及ぶ大作(CDでは13枚)。1974~78年、マガロフ62歳から66歳頃の録音。個人によるショパン全集としては世界初の筈である。
早速、2番、3番のソナタに針を降ろしてみたが、いやあ、大家のショパン。慌てず、騒がず、作品を慈しみ、愛でながらも、ショパンの内面に入り込んで、その懊悩や憧れを伝えてくれる。
音色は単に美しいというのではなく、何とも言えない深みと味わいを湛えている。
さらに、アナログ全盛期の録音も秀逸だ。
この偉業はLPレコードのズシリした重さこそが似つかわしい。CDのように片手で持てたり、配信のように実態さえない、ということは便利であるし、最早その流れには抗えないけれど、何か大事なものを捨てているようにも思えるのである。
蘭PHILIPS 6768 067 16LP
LPレコード16枚32面に及ぶ大作(CDでは13枚)。1974~78年、マガロフ62歳から66歳頃の録音。個人によるショパン全集としては世界初の筈である。
早速、2番、3番のソナタに針を降ろしてみたが、いやあ、大家のショパン。慌てず、騒がず、作品を慈しみ、愛でながらも、ショパンの内面に入り込んで、その懊悩や憧れを伝えてくれる。
音色は単に美しいというのではなく、何とも言えない深みと味わいを湛えている。
さらに、アナログ全盛期の録音も秀逸だ。
この偉業はLPレコードのズシリした重さこそが似つかわしい。CDのように片手で持てたり、配信のように実態さえない、ということは便利であるし、最早その流れには抗えないけれど、何か大事なものを捨てているようにも思えるのである。