先日の撮影。
とあるCMだったのですが、
私、おばあちゃんの役でした。
息子夫婦に子供が2人に、老夫婦という、
これぞCMの典型といった家族パターン。
で、現場で、私に声をかけるのに、
監督が口ごもっていたんですね。
CMは役名がありませんから、
呼ぶとしたら「おばあちゃん」
しかし、堂々と「おばあちゃん」と呼ぶには、
私はまだビミョーなお年頃。
一応「女優」だったりもするもんだから、
そりゃあ、呼びにくい。
その雰囲気を察したので、
こちらから言いました。
「おばあちゃん役なので、
おばあちゃんと呼んでもらって構いませんよ」
「あ、そうですか?
すみません」
明らかにホッとしている様子に、
私も安心しました。
・・・が、
そこから突然・・・きたのです。
「おばあちゃん、もう一歩前へお願いします」
「おばあちゃんは目線をあちらに」
「あ、おばあちゃん、ちょっといいですかぁ?」
堰を切ったように「おばあちゃん」の大洪水
そりゃね。
自分がいい、って言ったんだし。
役はおばあちゃんなんだし。
あっちには何の落ち度もない。
でも、このどんどん膨らむ不快感は何なんだ
私自身、まさか、
ここまで不快になると思いませんでした(笑)
理屈じゃないのよ! 不愉快なのよっ!
そのうち、ちゃんと名前を呼んでくれるようになって、
私の機嫌もおさまったのですが、
もしかすると、私の不快感がわかっちゃった?
それであわてて、名前に切り替えた??
うん。可能性はなくもない。
でも「女優」を使う仕事をしてるんなら、
このくらいの女心、わからなきゃね
・・・って、
なんか私、勝手なこと言ってる?