望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

65年前の重さ

2010-11-21 00:17:47 | 暮らし・花・趣味
 
今日、とある勉強会で、
初めて「本物」をさわりました。

講師の先生のお父様の遺品だという、
「軍隊手帳」と「マラリア罹患証明書」




どちらも存在すら、知りませんでした。


間違いなく65年以上前のものなのに、
軍隊手帳があまりにきれいなのにびっくり。

保管もよかったんでしょうが、
これが現役だった時代は、
戦地で常に携帯していたはず。


なのになぜ?
と思ったら、
中に答えがありました。


つまり、この手帳は、
天皇陛下から賜った品であるゆえ、
ありがたく大切に使え、
といった内容のことが書いてあったんです。


・・・なるほど。それでなのか。


厳しい環境の中でも、
この内容に背くことなく、
本当に大切に大切に使っていたんでしょう。




もう1枚の、マラリア罹患証明書は、
戦地でマラリアにかかって、日本に帰されるときの証明書。

上の軍隊手帳に挟まれていたのを発見したのだそう。


ゲゲゲの世界だ・・・。


この方(講師のお父様)は、
マラリアで日本に帰ったものの、
それが元で数年後に亡くなったそうです。



この紙にも、この手帳にも、
人の人生や命が深く関わっている。


本物の重みに、出席者全員、
しばし言葉を失っていました。
コメント
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