根府川駅で眠れぬ夜を過ごしたと前記事に書いたが、その日は、東京発の下りブルトレをこの白糸川橋梁で撮影している。今回はその時の画像。
まだバケペンではなく、かついい加減な現像で残念な画像だが、話の流れで掲載してしまおう。友人と二人ミカン山の中腹から、蚊に刺されながら撮影した思い出の画像。現代のように、デジカメでの撮影なら、このくらいの露出低下など全く問題にもならないが、この時はカラーフィルムでの撮影は困難と判断してモノクロ一本に切り替えている。湿度が高く日が陰ってしまったことも要因だが、曇ってしまったのなら、海側から撮影しようと思い移動したことが思い出される。
二つのヘッドライトが近づき、眼下の鉄橋に差し掛かると緊張感が高鳴ったもの。そんな思いもいつしか感じなくなってしまったが、今にして思えば、そんな一つ一つが楽しかった思い出となり甦るのだ。1列車、長崎・佐世保行き寝台特急「さくら」。九州ブルトレで一番多く乗車し思い出の多い列車。こう見ると、やはりブルトレの先頭にはEF66ではなく、EF65P型が最もふさわしく思えてしまう。気品があり、何と言っても掲げたヘッドマークがより引き立って見える。EF65P型ブルトレこそ僕等の誇り高き列車だ。
1976-07-04 1ㇾ EF65542 さくら 東海道本線:根府川付近