アントンKがEF58を意識し始めた頃、幸いにも大部分のゴハチは全国で活躍していたが、当時最も撮影しづらかったゴハチは、広島区と下関区のゴハチたち。関東在住であるアントンKには、未知のカマであり、定期運用を関東に持たないため、関西以西に遠征する以外普段は出会うことができなかった。特に最西端に配置された下関区のEF5829/30/31/37の4台は、なかなかお目にかかれず憧れの存在だったことを思い出す。
この時代は、毎月局報と呼ばれる運転報を閲覧し、機関車の運用を確認してから自分の行動予定が決まるといった有様。今思えば全く何をやっていたのか。でも楽しい日々だったことは間違いないことなのだ。
掲載写真は、下関のゴハチが20系客車を牽いて上ってくるという情報を得て、撮影に出た時の一コマ。何とPENTAX67の初始業、それもエクタークロームを装てんして無謀にも挑んでいた。四隅に目が行き届かず、未熟さを露呈してしまうが、思い入れのある画像として並べておきたい。それにしても、EF58には20系客車が良く似合い、最高の被写体だと改めて感じてしまう。
1978-11-09 8114ㇾ EF5829 20系 東海道本線:大森付近