フィルム時代、早朝や悪天候時には露出が足りず、いつも苦労していたことを思い出す。特にPENTAX 67で撮影することが当時は基本だったから、なおさらだった。シャッタースピードは、MAXの1000分の1の場合が多く、アントンKのように被写体を比較的大きく撮る場合、これでも物足りなかった。絞りも開放に近いことが多いため、深度は浅くピントの山はシビアだった。山を外すとボロボロだが、1発で山を掴んだ時の快感は、現代のデジカメの比ではない。まるで、この1駒のために今まで撮影してきたと思うくらい満足感を得られたものだ。
今回は、そんな悪天候時の対応策とでもいうべき流し撮りの画像。色々な流し撮りの表現はあろうとは思うが、アントンKはあまりに流れて仕上がりが汚く見えてしまうことは避けたいと常に思っている。かつて意図的に色々試写したこともあったが、どうもこのくらいに落ち着いてしまった。この辺は好みの問題で大した意味はないと思っている。伝えたいことが人それぞれ違うのだから・・寒冷地型のゴハチのサイドビューを雑木林をバックにシュート。真横よりも顔が斜めに見えるくらいがベストシーンだろうか。もっとも67では連写できないのだが・・
1980-01-04 荷44ㇾ EF5890 東北本線:栗橋-古河