花に酔う曲と書いて
かようきょくと
読ませる。
なかなか粋なタイトルであって
もともと
「静」という同じ歌でありながら
レコードにした時
「花酔曲」となっていた。
「静」という歌のタイトルの時は
アコギの弾き語りでの
たくろうオンステージ第二集
に収録されており
「静という曲は…大体覚えてるので、見なくても…この頃吉田拓郎はついに成長しまして、みなくても歌が歌えるという、これは大した成長でして、一年たって、やっとですね、しかしまだ マークIIは覚えてませんが
デビュー曲というのは覚えにくいので…」なんて
MCで楽しそうに客席とやりとり
していた。
第二集のアルバム発売が1972年12月
そして
この「静」改め、
「花酔曲」が収録された
シングル盤
「おきざりにした悲しみは」のB面
このシングルの発売も1972年12月21日に発売された。
当て字にして
歌謡曲 かようきょく 花酔曲
と
いかにも耳障りのいい
歌謡曲っぽい曲だから
かようきょく
なんて
ちょっと皮肉っぽくお遊びのような
作品にみえるも
考えると
この作品は
1970年に
朝日ソノラマからソノシートで発売された
70真夏の青春という11曲収録されてる
レコードがあり、その中に実は「静」は収録されている。
だけどこの歌詞の世界は
最初の奥さん
四角佳子さんと付き合い始めた頃のことを歌っているようにも聴こえてしまう。
そう想像してしまうのだ。
当然1972年に
「結婚しようよ」を作り
歌のとおりに結婚している
2人だったが
その前に
愛を育くみ始めた頃
喧嘩で頭から血を流して倒れた
拓郎さんを
佳子さんが看病しに
拓郎さんのアパートへ押しかけて
一晩付き添ったと、いうエピソードを読んだことがある。
その時拓郎さんは佳子さんの唇を奪ったということも…
歌詞をみていると
その時の状況を想像して
勝手に推測して、妄想してしまう。
ホントは
ちゃんとバンドで音をだして厚みのある仕上がりにしたかったのでしょう
それが
シングル盤のB面ではあるものの
ちゃんと
柳田ヒロさんのピアノ、チト河内さんのドラムなど
新六文銭のメンバーのカタチがあるバンドでの
演奏でやられて
気持ちよさそうに歌われてもいる。
後にも先にも
バンド形態での演奏は
そのあと
'75つま恋のファーストステージの
「あゝ青春」につぐ
二曲目に披露して以来
歌われることはなくなった。
今聴くと
少し作り方は古さはあるものの
メロディーラインの美しさは
秀逸。
その後
アイドルに作品を多く提供していくだけの輪郭が垣間見える。