色々目覚め始める時期だった
思春期のころ
性の目覚め
音楽の目覚め
好奇心、探究心が
膨れ上がり
自分に合った音楽は?
身近に手に入る音楽情報は
AMラジオからの音楽番組だった。
書いて字のごとく
音は楽しい
と思いながら
親に買ってもらった
カセットテープレコーダーで
ラジオから流れてくる
歌謡ベストテン
なんかの番組に
ランクインしてきてた
当時のニューミュージック
と呼ばれるグループの数々
その中の一つに
チューリップ
があった
「風のメロディー」
シングル盤として唯一の
財津和夫、姫野達也の
競作でツインボーカル曲だった。
姫野さんがボーカルのリードを
取った最後の作品でもあった。
姫野さんの作ったAメロを
発展させて
財津さんが仕上げた
競作。
マイナー調の始まりが
メジャー調にサビで転調し
サビの部分に
財津和夫さんのボーカルが
被ってツインボーカルになり
吉田さん、上田さんの
ハーモニーが重なる
これぞチューリップという
作品だった。
これは
リアルタイムで僕はラジオ番組で聴いていた。
チューリップというグループの
清々しさ
歌謡曲にない
特別な音楽的衝撃
でも少し前に僕は
吉田拓郎という強烈な
音楽ウィルスに侵されていたから
チューリップという
グループを僕の中に取り込めなかった。
追いかけるほどのグループに
なかった
ビートルズの存在もその時はまだ
知らなかった
僕。
和製ビートルズを気取った
チューリップというグループに
シンパシーも何もなく
もし、ビートルズを理解していたら
チューリップにも理解を示して
のめり込んでいたのかもしれなかった。
その頃の僕はといえば
ドリフターズのコントに夢中だった
まだお子ちゃまから
身体の変化
声変わりとか
が始まった時期だったから
色んな事が変わり始めていた
外からの刺激が多く
取り込めれるように
準備が始まった時期。
♪あゝだから今夜だけは
君を抱いていたい〜
心の旅と同じボーカルの甘い声
チューリップの新曲
だった「風のメロディー」
そこにはメッセージ性もなく
洋楽のように
風のように
通り過ぎていく
心地よさだけが残った
風だけに…
チューリップというグループを
深く知っていくと
財津和夫のチューリップという
言い方をされたり
この後1980年に
ベースの吉田さんが
脱退されたり
色んなしがらみと
葛藤を水面下に
抱えながらの
グループ活動だった
ように思える
どうしても
アマチュア臭さが
抜けきらないまま
ヒット曲を連発してから
上昇志向の高かった
財津和夫さんと
最後はみんな袂を分けた
形のチューリップ。
なにぶん垢が強い感じのする
財津さんだが
僕の偏った
見方だと
今 渦中のコブクロの黒田さんと
重なったりする
考え方
傲慢さ、
がどこか鼻につく感じもありつつ
でも
アーティストとしてのプライドと
意地だと
思えばそれは
その結果で支持されるわけで
受ける
作品を作り続けて
いければ
良しとされる世界。
一瞬この風のメロディーの
映像での
サビの部分
を歌う
姫野さんと
財津さんが
小渕さんと黒田さんと
一瞬
重なって見えた。
ハーモニー、ツインボーカルで
人々の心を掴み
素敵な時間と素敵な思い出を
作ることのできる
アーティストという家業
どこかで
どうしたら
かけちがい
踏み間違い
で
袂を分けたり
続けていくことが困難だったり
する状況になってしまうのも
ある意味グループとしての
宿命なのだろうか?
爽やかな風にメロディーをのせて
歌い続けてほしかった
グループだ
風のメロディー
作詞:財津和夫
作曲:姫野達也
燃え上がる太陽に 戯れた君と僕
ぬれた髪かき上げて 口づけた砂の上
あー 消えた恋だけど まぶしすぎるほど
胸に焼き付いた 海辺の出来事
あー 今はひとり 街をさまよえば
あー 夏の終りを告ぐ 風が吹くだけ
やけた肌 白い胸 思い出す愛の夜
胸に抱けば君の香り 麦わらの帽子から
あー 消えた恋だけど まぶしすぎるほど
胸に焼きついた 海辺の出来事
あー 今はひとり 街をさまよえば
あー 夏の終りを告ぐ 風が吹くだけ
遠いとこへ出かけよう 海の見えない所まで
そして君を忘れよう 落葉舞う季節までには
あー 今はひとり 街をさまよえば
あー 夏の終りを告ぐ 風が吹くだけ
あー 今はひとり 街をさまよえば
あー 夏の終りを告ぐ 風が吹くだけ
あー 今はひとり 街をさまよえば
あー 夏の終りを告ぐ 風が吹くだけ
あー 今はひとり 街をさまよえば