今でも思う。
南こうせつさん
のソロになっての
ファーストアルバム
「かえり道」は
名盤だなぁと…
四畳半フォークの代名詞
「かぐや姫」は自らの
そのレッテルを
解き放した。
わずかな
活動期間71年から75年までの5年間
を一気に駆け抜けた。
「神田川」をつくった
コンビ
作詞 喜多條 忠
作曲 南こうせつ
が
「神田川」の世界の続きなのか?
アンサーソングなのか?
あの2人はまだ
神田川の近くのアパートから
荻窪二丁目へ移り住み
違う生活を送っているそんな
世界を垣間見せてくれてる。
この街を出てゆく今は
何を残してゆけばいい
あの娘と二人で見るはずだった
映画の切符も要らなくなった
荻窪二丁目 裏通り
今頃あの娘は新聞受けに
今日の夕刊投げ込む音を
僕の帰りと間違えている
この街を出てゆく今は
何を忘れてゆけばいい
あの娘の涙もちぎれて
消えた思い出クルクルまるめて捨てた
荻窪二丁目 裏道り
どこかの窓から幸せそうな
カレーライスの匂いが
いつか僕の心を急がせている
荻窪二丁目 裏道り
どこかの窓から幸せそうな
カレーライスの匂いが
いつか僕の心を急がせている
全く別物の歌の世界なのか、
「神田川」で同棲していた
あの子は
どうしたのか?
荻窪二丁目のアパートのあの子は
歳下、もっと若い気もするし
あまりにも 純粋に男の事を
待ってる
一途ないじらしさをみせながら
その壊れそうな
小さな幸せを
自らの手で
終わらせようとしてる男。
不釣り合いな愛の形だから
一緒にはいられない
でも
一緒に映画でも…
見ようと思ってチケットも買って…
それを行かない選択をしたのだろう
そんなことも知らずにいるあの子。
カレーライスの匂いは
幸せな食卓の象徴
カレーライスはちょっとしたご馳走
なのだから…
あの子の作るカレーの匂い…
夢見る思いでご馳走カレーライスを作るあの子
あの子の待つアパートへ
足を急がせる カレーの匂い。
もう、この街から
出て行く決心がついたから
あの子と別れる決心がついたから
詩の世界から読み取って
想像を膨らませて
見ると
意外とこの歌は
奥行きがあるのだなぁと
気づく。
「神田川」での
♪若かったあの頃 何も怖くなかった
ただ あなたの優しさが
怖かった…
というこのフレーズがすべて。
「荻窪二丁目」は
どこだろ?
♪荻窪二丁目 裏通り どこかの
窓から幸せそうな
カレーライスの匂いがいつか
僕の心を急がせている
ここがキモなんじゃないかな?
この歌のドラマは
たしかに、四畳半フォークから
の脱却へと
流れが変わりはじめたと見えるのだ。