宇宙へのツイッター

踏まれた足を退けることが出来るまで
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今年も外れて 大当たり

2013-12-03 13:06:46 | 日記



今年も 三千院



ショートカットにセーラー服の女の子は 頭上を緑色で埋め尽くすモミジを見上げて 『この葉が真っ赤になるときに 必ず またここに来よう 』 と誓いました

それまで3学年で実施されていたのが 受験を考慮し2学年に切り替わる年で 2年生と3年生が一緒に行動すると言う マンモス修学旅行のときのことでした



その後 青春を謳歌し そして結婚 子育てに追われて記憶から薄れていたことですが 勤務していた職場で 不定期に発行されていた青年夫人部の機関紙に投稿したこともあった 三千院のモミジへの誓いを ふと 口にしたことから 10何年の時を越えて 実現することになったのでした

それから 数え切れない回を重ねるにも関わらず ある年は 雨 またある年には早過ぎたり遅過ぎたり あるときは早朝の羽田発に乗り遅れたり ときには京都市内観光で終わったりと なぜか 三千院の紅葉を満喫する機会に恵まれたことがありません

その頃は 遠方へ一人で行動するほどの度胸はなく あるときは中学生の娘 あるときは姪や母を伴って 秋の京都 モミジ燃ゆる三千院を求めてのストーカーが続きました



ライフスタイルの変化に伴い 途切れ途切れになりがちではありましたが やがて 一人でも自由に動き回れる家庭環境と精神の図太さを得て すっかりオバサンとなった少女の誓いは 毎年 秋の訪れに従って 行動へと移されています

メディアによる紅葉便りに胸騒ぎを覚え 南下する前線が脳裏に描かれながらも ネット検索で 京都大原の最盛期を追求する事はありません

たまたま 今日あたりかな と出かけた日が そのとき でなければ 



今年の その辺りの時期は こまごまとした家庭の行事が多く 予定した12月1日も ワンコのハプニングにより 翌日の2日となり
これまでに尋ねた 最も遅い日は12月4日でしたが 今回は その時よりも遅いと感じられるモミジの色付き

セーラー服を身に纏った5月 首が痛くなるほど見上げて目に写した薄緑色のモミジは ここだったのでしょうか



それとも ここだったのでしょうか 



あのとき 17才の少女が望んだのは 一点の青もなく 真っ赤なモミジで埋め尽くされた空だったに違いありません

半世紀近い過去の誓いを遂げるために 今もまだ追い続ける 三千院



誓った夢は かなってしまえば それで終わり

いつまでも いつまでも追い続けていたいから 遠い昔 17歳だった私は 今年も わざと外れを狙って 晩秋すら通り過ぎた大原へと向かったように思います
 


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