まるで、ウサイン・ボルトが100メートルを疾走してるかのように
時間が走っていく。
今日から5月だ。
小学校に入る前、メーデーは大好きなお祭りの一つだった。
学校へ行くようになって、メーデーが祝日じゃないと知った。
学校が休みにならなかったからだ。
大人たちが、あんなに楽しそうに町の中を、練り歩いているのに
なんで子どもらは、休みにならんのかと
先生に聞きにいった。
メーデーは、働いてる人たちのお祭りだから・・・
子どものお祭りではないし、子どもは働いていない・・・
学校で毎日、勉強してるのに?
子どもの仕事は、勉強や・・・って言ったくせに・・・
大人は嘘つきだと思った。
猜疑心や疑心暗鬼という言葉は、まだ知らなかったけれど、
その小さな虫が、わたしの頭の中で徐々に育っていったのは
たしかだ。
黙っていられない性分も、このころからかもしれない。
あ~・・・わたしってイヤな奴だと、自分でも思う。
健さんが時々言う。
その人を見透かしたような、目つきや態度はやめとけ・・・と。
いまさら、心を入れ替えて素直でかわいい
愛されキャラになるつもりは、毛頭ないし
どうあがいたって、なれるわけもない。
なんたって「嫌われてなんぼ!」のわたしだ。
ところで、そんな女と一緒なった健さんは、何な?
わいは、だまされたんや・・・