私の猫好きはご存知のとおりですが、特に黒猫がお気に入りで、思い入れが強くございます。というのは、高校生の時に初めて飼ったのが、クロの子猫。もともと野良猫だったのですが、とても人懐っこくて、すぐに家の中に入ってきてしまうので、そのまま我が家の猫になってしまった訳です。家族のアイドル的な存在でしたが、2歳になる少し前、突然に姿を消しました。
野良猫出身だと、急にどこかへいなくなることは珍しくないそうですが、先日亡くなった母には特に懐いていましたので、「自発的な家出」ではなかったと思います。恐らくは、どこか狭いところに閉じ込められたか(猫は狭いところが好きなので、そういう事故は多い)、あるいは交通事故に遭ってしまったか。ただし、いくら調べても、近所で猫が車にはねられたという話はありませんでした。
前振りが長くなって申し訳ありませんでしたが、本日のテーマは映画「ルドルフとイッパイアッテナ」。
もう3年も前のアニメ映画で、黒い子猫が、ひょんなことからトラックに乗ってしまい、故郷から遠く離れた街で、先輩トラ猫と様々な経験を積みながら、逞しい大人になっていくお話です。この主人公の黒猫が、どうしても昔飼っていた「クロ」とダブってしまい、子供用アニメにもかかわらず、のめり込んで観た覚えがあります。
もし「クロ」が、何かの理由で、遠い街に行って、そこで、また別の人生(猫生)をたくましく生きていたのかもしれない‥と想ったら、何だかとても嬉しい気持ちになったのを覚えております。
あれから、もう35年以上経ちますので、クロも既に鬼籍に入っているはずですから、我が家を去ったあとのクロの冒険話を、先日亡くなった母に対して、今頃はタップリお話してくれている気がいたします。
