今年もペナントレースはほぼ終息しておりまして、我がタイガースは既に優勝の可能性はなく、CSへの可能性が僅かに残っている状況。4月・5月は勢いがあって、オールスター前には番手でトップを伺うというベストポジションにいましたが、後半戦になると一気に勢いを失い、そのままズルズル下がって、お決まりの内紛が噴出という、今年も変わらぬ展開。いいかげん、もう慣れた風景ではありますが、本日は、そんなタイガースを毎年見捨てずに、熱烈に応援しているファンの心理についてお伝えしようと思います。
一言で言って、タイガースファンの心理とは、「元気だけど出来の悪い息子」を持った親の気持ちなんです。
あるタイガースファンの朝の風景をご紹介しましょう。デイリースポーツを読みながら、不愉快そうにしている頑固なオヤジさんが、やっと起きてきた息子に向かって一言。「昨日も、巨人相手に、しょうもない負け方しくさりよって!」
そうするとお母さんが間に入って、「お父ちゃん、朝から大きな声で怒らないの。あんたも、早く朝ご飯食べて、さっさと学校へお行き」
息子は、朝ご飯を掻き込んで、ランドセルを背負って玄関に走ります。おもむろに振り返り、「オヤジ、今夜を見とけよ。王も長嶋も三球三振に仕留めたるさかいな!」
そんな出来の悪い一人息子が、最後まで優勝争いなどしようものなら、一家は大騒ぎとなります。ここで勝てば優勝、という試合だと、頑固オヤジは仕事も何も手がつかず、「あ~、怖くて試合を観てられん。TV消してくれ。それとも、お母ちゃんが観て、ときどき様子を教えてくれるか?」「めんどうくさいわ。自分でちゃんと観や!」という感じになります。
家族ですから、普段は厳しい叱責やゲンコツが当たり前です。しかし、どんな状況になっても、家族ですから見捨てることはありません。これがタイガースファンの心理であります。(続く)