まずは府中の東京スポーツ杯2歳S。勝ったのは、モーリス産駒シュトラウス。好スタートから3番手追走へ。逃げたテリオスルルの前半1000mのラップは59秒1で、このメンバーで今日の馬場としては平均ペースに。直線に入ると、2番手にいたキズナ産駒シュバルツターゲルとシュトラウスの2頭による併せ馬状態の競り合いに。長い競り合いの末、シュトラウスが1/2馬身差前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分46秒5。2着シュバルツターゲルからハナ差の3着には、4番手から差してきたハーツクライ産駒ファーヴェント。さらに1馬身1/4差の4着には、最後方から追い込んできたキズナ産駒ショウナンラプンタ。
勝ったシュトラウスは、前走サウジアラビアRC3着から、嬉しい重賞初勝利。闘ってきた相手の違いを見せつける勝利。なお今回は、平均ペースからの瞬発力勝負になったので、4番手以内の好位にいないと勝てないレースでしたから、好位を選択したモレイラ騎手の好騎乗も大きな勝因。次は、朝日杯FSか、暮れのホープフルSか。タイプとしてはマイラーですが、朝日杯は日程が厳しいのと、サウジRCを勝ったゴンバデカーブースやデイリー杯を勝ったジャンダルマンダルという強者が集まります。難しい選択となりそう。
2着ツバルツターゲルは地力の高さを証明しました。3着ファーヴェントは、好位につけた横山武騎手の好判断もあって、次に繋がるレースが出来ました。惜しかったのは、最速上りで最後方から4着まで追い込んできたショウナンラプンタ。暮れのホープフルSを勝つのは、この馬かもしれません。
そしてGⅠマイルチャンピオンシップ。勝ったのは、ハービンジャー産駒の4歳牝馬ナミュール。ほぼ最後方待機で脚を溜めます。逃げたバスラットレオンの前半3ハロンのラップは34秒3ですが、前半は淀みなく流れて厳しい展開に。直線に入るとまず、馬場の内側を突いて、9番手からルーラーシップ産駒ソウルラッシュが抜け出し、それを追いかけて、馬場の中央からはエピファネイア産駒ジャスティンカフェが迫ります。しかし、それらを大外からまとめてナミュールが豪快に差し切ってクビ差の勝利。良の勝ちタイムは1分32秒5。2着にはソウルラッシュ、1/2馬身差の3着にジャスティンカフェ、さらに3/4馬身差の4着には6番手から差してきたエルトンバローズ、クビ差の5着には最後方から追い込んだダノンザキッド。
勝ったナミュールは、嬉しいGⅠ初勝利。3歳時は牝馬三冠では惜しいレースを繰り返していましたが、マイル路線を自分の舞台に固定してから、4歳秋から本格化、ラストの切れ味が段違いのレベルになりました。このレベルになると、1200mでもマイルでも怖いものはなし。来年の短距離路線はナミュール中心に動くことになりそう。急遽乗替りの藤岡康太騎手もお見事でした。
2着のソウルラッシュは、またしても惜しい敗戦。GⅠでは究極の切れ味が足りないということか。3着ジャスティンカフェ、5着ダノンザキッドともに、中団から後方に位置を取った騎手の好判断が結果に繋がりました。一方で、6番手から4着に入ったエルトンバローズは、地力の高さを見せてくれました。まだ3歳ですので、来年が楽しみになります。
1馬人気で7着に敗れたシュネルマイスターの敗因は不明。勝った馬とほぼ同じ位置取りでしたが、全く伸びませんでした。そろそろピークを越えてしまったのか。