映画を観た。
★パンドラの匣
監督:冨永昌敬
音楽:菊地成孔
出演:染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介、ふかわりょう、小田豊、等
2009/日本
太宰作品の映画化が続ています。
「斜陽」、「ヴィヨンの妻」、「パンドラの匣」、「人間失格」。
しかし、今何故太宰なの?
生誕100年という大きな節目だというのはわかるんですが。
太宰は過去においては確かに名誉ある地位を与えられていると思います。「走れメロス」は国語教科書に載っていました。文学好きなれば誰もが、好むと好まざるに関わらず必ず読み通す作家であり、彼の生き様というか死に様はセンセーショナルに今まで語り継がれてきました。
太宰から受けるデカダンスモードは絶対的に魅惑的です。しかし今、彼の作品が魅力ある文学としてどれだけ多くの読者を獲得しているのか、アートとして、どれだけの刺激とイマージネーションを与え続けているのかを考える、、、。よくわかりません。
映画化の動きは、
ここ数年来の昭和ブームの流れから大きく影響を受けているように思います。太宰治は、ノスタルジーの情感をたっぷりと抱かせてくれる昭和を象徴する作家の一人であり、昭和人の匂いがぷんぷん発散されています。彼の作品が映画の題材になるのは、その「昭和の匂い」ではないでしょうか。
映画は
面白かったです。