右側、左側の謎
韓国で、今年10月1日から全国の公共交通施設と公共機関で「歩行者右側通行」が試行開始となりました。日本植民地統治時代の1921年にそれまでの右側通行から左側に変更された後、第二次大戦後 車両は米国式の右に戻され、歩行者はそのまま残ったものが88年ぶりに再び改定されたことになります。韓国国土海洋丁は、今回の改訂によって歩行者と車との接触事故が20%近く減るものと期待しているようです。その根拠として、「歩道の右側通行をすることで、車道の車と向かい合い早く確認できる。」「横断歩道の右側を歩くことで、停止ラインを超えてくる車両と一定の距離を確保できる。」ことなどを挙げています。歩行者の交通事故死者数がOECD加盟国中最多であることも今回の変更の要因の一つでしょう。
日本は今、車は左、人は右側通行となっていますが、それ以前は車も人も左側通行でした。その理由として江戸時代、武士が左腰に刀を差したため、刀同士がぶつからないように、左側になったとの説が有効とされていましたが、浮世絵などで町の様子を表したものでも、右側通行であり、どうもこの説は俗説みたいですね。(前方から来る武士に抜き打ちで切られぬように右側を歩いたとの理由がつけられています。どちらも武士の刀と関係していますが・・・)世界的にはアメリカを始め、右側通行が多数派で、左側通行はイギリス、アイルランド、オーストラリア、マレーシアなどです。フランスはナポレオンの時代にそれまでの左側から右側に変えられ、彼に征服された他のヨーロッパの国もこの時右から側になりました。
そもそも、右側と左側通行では、どちらが理にかなっているのでしょうか?約2メートル離れたところから玩具の矢を放ち、人がどちらに退避するかという実験をした結果では、左への退避傾向が強かったとの結果があります。逆に 人は目も右利きが多いため、右側歩行が楽であると考える学者もいます。私的には、左側通行のほうが安心感を感じるのですが、皆さんはどうですか?これだけは中庸は許されませんからね。
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