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海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

「風流無談」第4回

2008-02-10 00:43:13 | 「風流無談」
 「風流無談」第4回 琉球新報2007年9月1日付朝刊掲載  八月二十五日付琉球新報朝刊に気になる記事が載っていた。県選出・出身の自民党国会議員でつくる「五ノ日の会」と面会した伊吹文明文部科学大臣が、教科書検定問題について、〈「日本軍による『関与』という表現ならいい」などと述べた上で、次回の教科書検定における修正意見の見直しについて柔軟な態度を示した〉というものである。  同日付沖縄タイムスでは、 . . . 本文を読む

「風流無談」第3回

2008-02-09 04:32:39 | 「風流無談」
「風流無談」第3回 琉球新報2007年8月4日付朝刊掲載  現在、大阪地方裁判所で、渡嘉敷島・座間味島で起こった「集団自決」について、日本軍の隊長による命令をあったとする本の記述をめぐり裁判が行われている。渡嘉敷島の隊長だった赤松嘉次氏の弟・秀一氏と座間味島の隊長だった梅澤裕氏が、『沖縄ノート』の著者である大江健三郎氏と発行元の岩波書店を訴えている裁判である。その第十回口頭弁論がさる七月二七日に行 . . . 本文を読む

「風流無談」第2回

2008-02-09 04:26:59 | 「風流無談」
「風流無談」第2回:琉球新報2007年7月7日付朝刊掲載  初代の防衛大臣に就任以来、放言をくり返してきた久間章生氏が、ついに辞任した。長崎への原爆投下は「しょうがない」という発言内容のデタラメさを考えれば、辞任は当然のことだろう。それにしても、「美しい国」づくりを掲げる安倍内閣の下に集まった政治家たちの酷さは目に余る。  去る四月十七日、伊藤一長前長崎市長が、選挙運動中に暴力団員に射殺されるとい . . . 本文を読む

「風流無談」第1回

2008-02-09 04:18:05 | 「風流無談」
 2007年6月から琉球新報紙の文化欄で月一回「風流無談」というエッセーを連載している。掲載は第一土曜日の朝刊である。昨年は教科書検定問題や大江・岩波沖縄戦裁判について書くことが多かった。昨年分を以下に載せておきます。 「風流無談」第1回:琉球新報2007年6月2日付朝刊掲載  高校時代、学校の図書館にあった吉原公一郎編『沖縄本土復帰の幻想』(三一書房)という本を借りて読んだ。一九七二年の施政権 . . . 本文を読む

旧正月

2008-02-07 05:34:33 | 生活・文化
 みーどぅしんあきてぃ、くとぅしんゆたしくうにげーさーびら(新年も明けて、今年もよろしくお願いします)。  旧正月である。昨日はとぅしぬゆる(年の夜=旧暦の大晦日の夜)ということで、今帰仁の実家で母の作ったソーキ汁を食べてきた。  子どもの頃というと日本復帰前の話だが、そーがちぅわー(正月豚)を家の庭で解体していたのを思い出す。当時は村のあちこちで旧正月に向けて解体される豚の鳴き声が聞こえていた。 . . . 本文を読む

『部落解放』2月号

2008-02-05 19:33:06 | 読書/書評
 雑誌『解放』2008年2月号が〈軍命は続いている/切り捨てられる沖縄〉という特集を組んでいる。その中に〈教科書検定問題を読み解く〉という一文を書かせてもらった。他に野村浩也氏〈軍命は続いている〉、高嶋伸欣氏〈「集団自決」と沖縄差別〉、新崎盛暉氏〈日本の中の沖縄〉、松本剛史氏〈米軍再編と負担軽減の虚飾〉などのエッセー、評論が載っている。また、〈11万6000人集会の軌跡と波紋〉と題し、沖縄県高 . . . 本文を読む

出水市へ

2008-02-05 01:58:11 | 生活・文化
 鹿児島県高教組北薩支部に招かれて出水市に行き講演を行った。内容は教科書検定と「集団自決」の問題について。地元の高教組の皆さんに大変親切にしていただき、翌日は出水市立図書館、同歴史民俗資料館、武家屋敷、特攻隊の碑、鶴の飛来地を案内していただいた。さらに隣の水俣市まで足を伸ばして水俣病センター相思社・水俣病歴史考証館、水俣市立水俣病資料館、水俣病情報センターも見学した。  今回、せっかく鹿児島に来た . . . 本文を読む