信仰なくして人権は成り立たない!―
―人権侵害救済法案に流れるフランス革命の狂気
2011年10月10日
黒川白雲氏、ブログ転載
民主党が来年の通常国会に提出を目指す
「人権侵害救済法案」に反対する民主党議員が
今月下旬に議員連盟「真の人権擁護のあり方を考える会」を発足させることが報道されました。
弊ブログでも過去、何度も「人権侵害救済法案」の危険性を指摘致しました。
・5/13言論弾圧の闇法案「人権侵害救済法案」を絶対阻止!
http://kurokawa-hakuun.hr-party.jp/defense/834/
・5/26人権擁護法案:民主党の闇法案が日本を滅ぼす
http://kurokawa-hakuun.hr-party.jp/defense/840/
・6/2人権侵害救済法案チラシ
http://kurokawa-hakuun.hr-party.jp/defense/855/
また、「幸福実現TV」でも
「日本の自由を滅ぼす人権侵害救済法案の真実!」を
放送させて頂きました。
http://www.ustream.tv/recorded/15113769
これまで述べて来ましたように、「人権侵害救済法案」
こそ、最大の「人権侵害法案」であります。
では、どうして、「人権侵害救済法案」が最大の
「人権侵害」を招くというパラドックスが起こるの
でしょうか?
それは、民主党や左翼思想を持たれている方々の
「人権」に対する考え方が根本的に間違っているからです。
そもそも、信仰なくして人権は成り立ちません。
このことについて、幸福実現News第24号で、
教育評論家の森口朗先生が「本当の人権の話」と題し、
以下のように述べられています。
(幸福実現Newsより転載、本稿全文は
http://bit.ly/o9bhlDからPDFファイルをご覧ください)
「人権」とは、17、18世紀のヨーロッパでホッブスや
ロック、ルソーといった社会契約説を唱えた人たちが持ちだした概念です。
当時のヨーロッパはキリスト教社会で、「人間は神によってつくられた存在である」というのが
キリスト教の大前提です。
だからこそ、人間には他の動物とは違った尊いものが与えられていて、
それが人権であるというのが基本となる考え方です。
ですから、人権という概念を考えるときには、必ず人間よりも上位の存在、
つまり「人をつくり給うた者」を想定しないと、
「なぜ人間には人権が与えられているのか」
という論理的な説明が成り立たないんですね。
実際、ホッブス、ロック、ルソーの三者ともに、
無神論者は社会から排除することを主張しており、事実上、人権を認めていません。
キリスト教的な「神」、「神からつくられた人」、
そして「人に与えられた人権」。
この考え方に基づいて1776年に建国されたのがアメリカ合衆国です。
「アメリカ独立宣言」の前文には、信仰あってこその人権で
あることがうたわれています。《中略》
アメリカ建国と異なり、信仰を否定したフランス革命では、
当然のことながら宗教弾圧が起きました。
教会財産は没収。反革命容疑者1万5千人が数日のうちに処刑されたり、
信仰心の篤い人々が内戦を起こし、40万人の死者が出たりしました。
やがて、処刑への恐怖から誰も権力者に逆らわなくなると、
独裁政治が敷かれるに至りました。《中略》
こうしたフランス革命政権のありようから、
神なき人権の恐ろしさが見てとれるのではないかと思います。《中略》
本来、人権において最も重要なのは「信仰の自由」
「思想良心の自由」「言論活動の自由」であり、それに「経済活動の自由」が続きます。
ところが、神なき人権の下では、人権の比重というものが見えてきません。
実際、トマス・ジェファソン起草による1776年の
アメリカ独立宣言には「我々は、自明の真理として、
すべての人は平等に造られ、創造主によって、
誰も奪うことのできない生来の権利を与えられ、その中には生命、自由、
および幸福の追求が含まれることを信ずる」とあります。
「人権」思想は、神より授かったことを根拠として、
「誰も奪うことができない生来の権利」として尊重され、
守られなければならないという信仰から生まれているのです。
一方で、森口先生がご指摘されているように、フランス革命以降、
「神なき人権」思想が生まれ、共産主義国に見られるような、
全体主義、独裁、人権弾圧を生んでいます。
マルクスと共に共産主義思想を築き上げたエンゲルスが、
その著書『空想より科学へ―社会主義の発展』の中で、
フランス革命を「理性の王国」と絶賛し、思想的に継承していることからも、
その毒水が流れていることが分かります。
フランス革命を批判した保守主義の開祖とも言える
エドマンド・バークは、フランス革命によって
「欺瞞、詐術、暴行、略奪、焼打、殺人、没収、強制流通紙幣、
それにありとあらゆる暴政」が荒れ狂ったと指摘、痛烈に批判しています。
こうした狂った因子が、ソ連、中国、カンボジア、北朝鮮などの大粛粛清、
人権弾圧の毒水となって流れていることは明らかです。
そのカルト的狂気の根本にあるものは、信仰の否定であり、
その結果、「人権」とは「人間の欲望を極限まで追求すること」
とする唯物論的な間違った解釈が、闘争と破壊、人権弾圧を生んでいるのです。
幸福実現党は「人権侵害救済法案」に強く反対していますが、
これは「表現の自由」の侵害のみならず、国家を危険な方向へ
と転換する分岐点であるからです。
http://kurokawa-hakuun.hr-party.jp/defense/1738/