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何度目になろうか、春先から読み始めている「真田太平記」(池波正太郎著)の全12巻。
読書一本に集中できないことから、やっと11巻の“大坂夏の陣”に到達。
この本を読み終えると、娘が送ってくれた「鎌倉河岸捕物控(全17巻)」(佐伯泰秀著)が待っている。
時代小説は、池波正太郎先生が最高峰と思っている。
佐伯泰秀氏の小説は初体験。
NHK大河ドラマ「真田丸」(原作浅田次郎)の撮影も、真田家発祥の地を中心にスタートしたらしい。
ただ、ロケの準備段階で、NHKロケハンの協力会社のスタッフの方の思いもよらない事故もあったとか。
2016年大河ドラマのこともあり、「真田太平記」は念入りに読み込んでいる。
この小説の中、書き留めたくなるような文体が、あちらこちらにちりばめられている。
そのうちの一つ、池波小説の神髄であるが、「人間(ひと)は、生まれたときから、死ぬる日に向かって生きている」。
このことは、いろいろな池波小説群のなかに書き込まれている。
第11巻の「大坂夏の陣」の章にも書き込まれていた。
真田家に仕える「忍びの者」は、この小説では“草の者”と書き記(しる)されている。
真田左衛門佐(さえもんのすけ)幸村に付き従う向井佐平次の子が、“草の者”の向井佐助。
佐平次の妻の叔父・横沢与七は、草の者つまり忍びの者である。
佐助が幼児のころから、忍びの術を教え込んできた。
今では押しも押されもしない草の者の若者(31歳)に育っている。
その佐助が、あることから自らの使命を思いつつ、述懐するシーンの下りが次のように描かれている。
「幼年のころから草の者として生きてきた向井佐助は、死を怖(おそ)れない。
『よいか。このことを片時も忘るなよ。忘れてはならぬぞ』
と、大叔父の横沢与七から、
『人間(ひと)は、必ず死ぬるものじゃ。死ぬる日に向かって生きているのじゃ』
何度も、頭の中へ叩き込まれてきた佐助なのだ。
人間という生きものは、他の動物と同じように、それだけがはっきりとわかっている。
『その他のことは、何一つ、わからぬものよ』
横沢与七は、そういった。
なればこそ、真田家の草の者として、その命を燃えつくしてしまわねばならぬ。
『迷うな』
与七老人は、いった。
『迷えば迷うほどに・・・』
草の者の[生]は、充実をせぬ」
(真田太平記・大坂夏の陣 [池波正太郎著] より)
大詰めとなる大坂夏の陣。
真田左衛門佐(さえもんのすけ)幸村も、向井佐平次も、その子佐助も徳川軍を相手に最後まで熾烈(しれつ)に戦い。
壮絶な最期を迎える。
第11巻から第12巻(霧の峰)、佐助の死が描かれた部分に思わず涙する。(夫)
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